IT未経験からフリーランスの「WEBディレクター/アナリスト」に。
本インタビューの概要
今回はITの初学者からアクトハウスへ入学し、卒業後はフリーランスのWEBディレクター/アナリストへと転身した伊藤さんにお話をうかがいました。
アクトハウスに参加する前は?
▶参加前はどんなお仕事をされてたんですか?
「新卒として入社したのはWEBマーケティングを手掛ける会社でした。最初は営業として配属されたんですが、その後、急に、急にですよ、WEBディレクターになれと言われ」
▶あれ?IT未経験ということだったような…
「ですです。その会社自体はWEBでの集客をしているのでIT感は一見ありますが、実際はそういうことでもなく。なのでプログラマーがわんさかいてとかでなくて。だから何も知らなくても、私は一営業として入社していたんですね。結構、マーケティング会社でもこういう人っているはず」
▶なるほど。確かに営業入社だとITのことはわからないかもですね。
「ですね、私自身は正直ITは素人だったんです。デザインの考え方や技法はもちろん、コーディングの仕方も仕組みも理屈もわからないのにディレクションをしなければならず。ちょっとはやってみたんですが…」
▶厳しかったですねそれは。
「はい、クライアントと自社の要員の間に板挟みにされて、とても辛くて。で、当時の上司がGoogle AnalyticsやGEMINIを用いてWEB分析をしていて、なんとなく、WEBの分析に興味を持ったのはその時でした。上司の分析レポートを必死に読んで、独学ですけど、勉強しましたね」
▶IT業界には縁はあったんですね。
「父が大手SIerのエンジニアで日頃から仕事の話をしてくれていたからか、ITに対する興味はずっとありました。なので、新卒でWEB系を選んだのですが、だんだんと目に見えるモノを扱いたいと思うようになり、そのあとは、メーカーの営業事務に転職して。官公庁向けに機器類を販売する営業職をサポートする立場で、自分が提案したことが営業活動に取り入れられて売上が上がって行くのを実感し、とてもやりがいがありました」
▶いろいろされてたんですね。
「いろんな社会勉強もさせてらって感謝しています。一方で、ちょっと中途半端かな、という思いもあったり。モヤモヤはいつもありましたね」
▶どうしてIT留学に行こうと考えたのですか?
「ペーパーレス化が進み、自分が手掛けている製品が先細っていくことに不安を覚えたんです。それに加えて、やっぱりWEBが好き・ちゃんと知りたいという思いと、自分では作る技術がないんだよなという思い、このあたりですね」
▶それでアクトハウスにたどり着いたと。
「そのあたりをもやもやと考えているうちに、思い切って留学してみようと思うようになりました。どうせ学ぶなら「手に職を付けられるものを短期集中で」と考えて」
▶そういうプロセスだったんですね。
「インスタやGoogle、色々調べてアクトハウスにたどり着きました。最初からchatGPTに聞けばよかったのかもですが(笑)私、昔から英語は得意ですが、いくら得意とは言っても日本語でもよくわかっていないものを英語で学んで理解するのは難しいだろうと判断し、プログラミングは日本語で教えてくれるアクトハウスを選んだんです」
▶オンラインで学ぼうと思わなかったですか?
「ちょっとやりましたけど、わからないところや理解しきれないことが多すぎて、むしろ時短にならないと思ったんですね。なので、普通に授業があるところを選ぼうと。理屈とかロジックをちゃんとわかりたかったから」
▶そもそもの退職理由、留学理由がそうだったから。
「そうですね、なのでそこはブラさずにおきました」
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実際にIT留学へ行ってみて
▶留学中に辛かったことはありましたか?
「毎日毎日、帰りたい!って思ってました(笑)」
▶え、そうだったんですね。
「デザインもプログラミングも、やり方は理解できましたけど、どうも私は最後までわかりあえなかったですね…。あ、わかるんですよ、でもわかりあえてない感。ただ負けず嫌いなので、最後まで意地でも頑張る、とは思ってました。毎朝3時に起きて、必死に勉強していましたね」
▶そんな夜中から。
「ビジネス講座の影響もあったかな、そこは」
▶ものすごい頑張りと意地でしたね。
「後半100日のフリーランス実践では、プログラミングに苦手意識があるのに、あえてコーダーとして案件に取り組むようにしていました。この経験から、自分ではデザインやコーディングをすることが得意ではなくても、デザイナーやコーダーがどのような指示を受けたら作業がしやすいのかということが明確にわかってきたんですね。たまに、みんなで徹夜しましたけどね!(笑)」
1日の講座終わり、夕方に開催される質問タイム(オフィスアワー)の一場面。
ITメンターが同部屋に集まることもあり、プログラミングもデザインも双方のアドバイスを一度に聞ける。この日はあとからビジネスメンターも合流したり。https://t.co/R71HmhnP2w#it留学 #セブ島留学 #アクトハウス pic.twitter.com/JdV8c7eYoe
— IT留学のアクトハウス : 10周年の10月から新築住居 始まりました (@acthouse) October 28, 2024
▶十分すごいですけどね、理解度が…
「いやーまだまだです…。唐突にWEBディレクターになり、みんながどんな作業をしているのかどんな気持ちで働いているのかもわからずに、ただがむしゃらにディレクションしていた頃に抱いていた疑問が、プログラミングと対峙して、でようやく解決できたような気持ちになれたんです。ITを理解するためにアクトハウスに来たので、ここは目標に到達できたところですね」
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▶ビジネスカリキュラムはいかがでしたか?
「私の場合、もともとWEBマーケティングの会社に就業経験があったので、用語や手法は相当程度、理解していました。なので、ビジネスカリキュラムのうちマーケティングやSEOといった内容については、講義中に出てくるワードや知識は、自らが培ってきた知識の確認・補完として聞いていました。でも、ビジネスの裏側というか法則がどんどんつながっていく講義とか、起業しているメンター本人から生で聞けるのはほんとよかった。フリーランスの働き方、財務など、経験したことのない講義もあるので、刺激的でしたね」
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卒業後の今は?
▶今はどんなお仕事をされていますか?
「フリーランスのWEBディレクター、そしてアナリスト(分析屋)です。アクトハウスの運営会社であるWEB制作・システム会社のカグラのWEB制作チームからお声掛けいただいた案件で、ECサイトの運用において全体を見るWEBディレクターとして、またサイトのWEB分析を踏まえて改善提案をするアナリストとして、活動しています。WEB分析した結果をレポートにまとめ、それを元にクライアントに改善提案をし、実際に売上高が伸びていくのを見られたのは、最高の瞬間でしたね」
▶仕事で思い出は。
「ビジネスのメンターさん2名が日本にいるときに、関西へ一緒に出張行ったことですね。セブ島のアクトハウスでビジネスを習ったメンターさんと一緒に、リアルな仕事の出張ですよ。お客さんにプレゼンもして、緊張したけど、成長できましたね。卒業後もそういうチャンスをもらえるから、アクトハウスには感謝です」
▶ディレクターでありアナリスト、異色のポジションですよね。
「そうですね(笑)。これまでの就業経験とIT留学を通して学んだ知識や経験が仕事につながっていると考えると、勉強は辛いことばかりだったけどアクトハウスに行ってよかったな、と思っています。自分なりにWEBディレクターとしてのあるべき姿を見つけることができました。プログラミングやデザインのやり方は分かるようになったし、作業をするときにどんな気持ちなのかも身を持って理解できたので、クライアントが言っていることを技術的に捉えて作業者に正確に伝達することができるようになりました。ときにはクライアントに対して制作側の立場を説明したり納得してもらったりと交渉することもできるようになったんです」
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▶今後はどのようなことをやっていきたいと思っていますか?
「とにかく、私はWEB分析が大好き。今はそれがきちんと仕事になっているので、もっともっと広げていきたいですね。プログラミングやデザインの最新トレンドを追ったり、chatGPTと仕事したり、Googleの新しい分析プラットフォームを試したりと、常に勉強を続けています。WEB分析って、エンジニアやデザイナーが一生懸命作った成果物の効果を数字として表せるものだと考えていて。私が分析した結果を見てクライアントがWEBの効果に納得できたり、デザイナーが自分の成果物に対するリアクションを理解して参考になったと言われたり、ということが喜びを感じます。自分の仕事が誰かのためになっていると実感できて、嬉しいですね」
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【取材・撮影:アクトハウス編集部】
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