第8回:フリーランスになるデメリット
連載『こうして僕は新卒11ヶ月で会社を退職しフリーランスとして独立した』
前回は独立してフリーランスになるメリットを述べましたが、今回は「デメリット」について述べていきます。
誰も自分の面倒は見てくれない
独立してフリーランスになる際、デメリットもいくつかあります。
まず、フリーランスには徹底的な自己管理が求められます。
サラリーマン時代に過ごした「オフィス」という緊迫した空間から一歩離れると、すぐに誘惑に逃げてしまうのです。
自由が故に、仕事を放棄して遊びに行くことも、ネットサーフィンをする事も何でも有りな状態ではありますが、夕方に仕事に疲れたからと言ってNetflixを見る事もとっても簡単であり、誰も自分の面倒など見てくれません。
このように自身の自己管理が出来なければどんどんとだらけてしまい、結果的に脱サラ前よりも時間の濃度が薄くなってしまう事にもなり兼ねないのです。
明日、仕事が突然消えるかもしれない
そして最大のデメリットは将来の収入の見込みがサラリーマンとは相対的に不安定な点です。
恐らく、多くの収入を得ているSNSインフルエンサーやブロガーでもこの不安を感じながら日々発信しているのでしょう。
日々激しい変化の中で発信内容を変えていかなければならず、飽きられたら終わってしまうからです。
なので来月に収益が見込める確信もその保証もありません。
よって、当初はどうしても余計な「お金の不安」が付きまとってしまうことがデメリットなのです。
しかし、それに対してサラリーマンはとても恵まれています。
年齢別平均年収の統計をグラフ化してみると女性の年収はほぼ横ばいだが、男性の年収は50歳までは年を重ねる毎に確実に収入が増えています。
※縦軸が年収(万円)、横軸が年齢。
※年収ラボのデータより筆者作成
統計上の年収を見ると平均して1.1~3倍の成長率であり、フリーランスと相対的に安心感があると言えるでしょう。
このように、デスクに座っていれば収入が得られ、手掛けていた仕事が潰れたら新しい仕事が天から降ってくるサラリーマンとは違い、フリーランスは自分で仕事を開拓してリスクの分散もしなければならないのです。
最初の時給単価が極めて低い
独立当初は時給単価が低く、中々収益にならないフェーズがあります。
ここでどうしても働いた仕事量に対していくらの報酬になったかを計算してしまいがちですが最初の時給単価は極めて低いです。
例えば、ブロガーやアフィリエイターはその枠組み構築と記事の仕込みで相当な時間が掛かり時給単価は当初かなり低いはずです。
しかし、独立したフリーランスは短期的利益の追求をするべきでは無いと考えており、長期的利益に焦点を合わさなければならないと考えています。なぜなら、その考え方ではいつまで経っても時間の切り売りでしかないからであり、それならサラリーマンでいた方が効率が良いからです。
情熱を注いで長期的利益の追求が出来なければ、独立してもかなり厳しい生活となってしまうのではないでしょうか。
さいごに:無限の可能性と自分の人生
以上がフリーランスのメリットとデメリットについてでしたが、筆者はデメリット以上にメリットを感じて今も活動しています。
成功の道は確実ではありませんし、筆者も明日突然仕事が無くなりスーツを着て就職活動をしているかもしれません。
ですが、フリーランスとは無限の可能性を手に入れる為のチケットだと考えています。
好きな事を誰にも邪魔されず没頭できる事、収入は自分の成果次第でいくらでも上げられる可能性がある事、そしてまだ見ぬ世界へ自由に拠点を移す事ができる事の3つは、サラリーマンには無い魅力ではないでしょうか。
それは「時間・場所・人間関係の自由」がフリーランスには備わっているからです。
ですが、時には「一人ブラック企業」のように寝ずに働かなくてはならないかもしれないですし、思い通りにならず辞めてしまいそうになるかもしれません。しかし、その先にある「無限の可能性」と「自分の人生」という大きな期待値を考えれば今の苦労など容易いものなのです。
そして、筆者もその将来の期待値に今投資をしています。
著者:Kenta Fujii
アクトハウス卒業生。大手金融機関に新卒で入社するも11ヶ月で退職。その後はフリーランスのライターとして独立し、新規立ち上げのメディアに複数携わりながらキャリアを積んでいる。▶ セブ島のIT留学「アクトハウス」を詳しく見る
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第1回:大学生の就職活動は極めて難易度の高い自分探し
第2回:自由とはかけ離れたサラリーマンの3つのリスク
第3回:会社員のメリットは?実は魅力満載のサラリーマンというビジネス
第4回:会社に辞表を出して独立を決意するまでに考えた重要なこと
第5回:フリーランスとして独立し自由を得る為に考えた戦略とは
第6回:独立は簡単。さあ、会社に辞表を出して大海原へ飛び出そう
第7回:独立してフリーランスになる魅力とそのメリット
第8回:フリーランスになるデメリット