第7回:独立してフリーランスになる魅力とそのメリット
連載『こうして僕は新卒11ヶ月で会社を退職しフリーランスとして独立した』
筆者は新卒で勤めていた会社をわずか11ヶ月で退職してフリーランスという道を選択したのですが、その生活は現在2ヶ月目へと突入しました。
フリーランスと言っても自営業で物理的にオフィスやお店を構えて商売する人と、パソコン一つでWEB上で商売をする人とに別れるでしょうが、筆者は後者の方です。
レールの敷かれた道を外れ、思い切ってフリーランスという大海原へ飛び込んだわけですが、現時点において筆者が感じるフリーランスの魅力とそのメリットやデメリットなどを述べていきます。
まず今回は「メリット」を、そして次回は「デメリット」を挙げていきます。
フリーランスのメリット
誰にも縛られない、働く場所の自由
筆者は会社員時代、サラリーマンやOLが乱立する東京メトロに乗って毎日オフィスへ通っていました。
それは毎日決まった時間であり、そこで会う上司や同僚の顔ぶれも毎日同じでした。
しかし、筆者が今体験している「フリーランス」というものはそれとはまるで違った世界でした。
朝は目覚まし無しで起き、シャワーを浴びて麻布十番のスターバックスへ足を運んでみたり、気分を変えてコーヒー単価は少し高いが雰囲気の良いカフェで作業をしてみたり、家で1日中ひたすらこもってみたりと、気の向くままに場所を変えて仕事をしています。
そしてフリーランスであれば、海外で仕事をすることも可能です。
Wi-FiとPCさえあればセブ島のマクタンでマンゴーシェイクを飲みながら海を背景に仕事をすることもできるし、タイのバンコクで毎日タイ料理を食べながら生活する事もできるのです。
この感覚はまさに「毎日が日曜日」というフレーズが良く当てはまっています。
しかし、特に場所にこだわりがないのであれば実家に帰るのも経済合理的でしょう。なぜなら「生活の為に働く」という焦りや不安がひとまず落ち着くからです。
東京の都心で働く場合、地方から出て来た人にとっては家賃や食費と言った生活コストがかかってしまいますが、場所を選ばないフリーランスの場合はどこに住んでいてもほとんど関係ありません。
今はネット上で必要な情報はすぐに手に入れることができるので、必要な時だけ都心に向かえば良いでしょう。拠点を実家に移すことで固定費を削ぎ落とし、可処分所得を増やす工夫だって可能です。
このように、人生の裁量を全て握っているフリーランスはどこで仕事をしていても、そこに怒る上司もいなければ、就業規則なんてものも無いのです。
自分の時間に全てをフォーカスできる
ですが、上で述べた「働く場所の自由」は実はあまり本質的では無いと思っており、フリーランスの最大のメリットは「全ての時間を自分の為に使えること」だと考えています。
現在は情報メディアが乱立しており、必要な情報はほとんどが無料で公開されています。
そのようなインフラによって「誰でもできることを誰よりもやる」ことさえすれば自分の市場価値を高められる可能性は十分にあるでしょう。そこで必要なのは「自分の時間にフォーカスすること」だと考えています。
会社に勤めていた時は、会社へ出社した後まずメールを返信し、進捗管理をスプレッドシートに打ち込んだり、長い会議に複数回出席したりと、自分の時間にフォーカスするのはとても難しい毎日でした。
それでも給料を上げたり出世して仕事を与えてもらう為にはそういった事を全て平均的にこなさなければなりません。
特定の組織のヒエラルキーでのし上がって行くことに全く興味を持つことができなかった自分にとって、人生の時間を全て自分の為にフォーカスして市場価値を高められるというフリーランスの働き方にとても魅力を感じたのです。
全てが自分に帰属するインセンティブ設計であること
そして、その高めた市場価値を「自分自身」の信用でクライアントに売り込むことができるのもフリーランスのメリットです。
クラウドワークスで仕事を受けるのも、知人の紹介によって仕事を受けるのも全て自分の信用が肝でしょう。
サラリーマンの場合、企業が血眼になって築いてきた「〇〇株式会社」という名前が大きな看板となり、既に信用が構築されている状態からスタートします。しかし、このシステムでは自身の労働は会社の成果となり、必ずしも自身の成果が収入に直結しない為、それが自分にとっての働くインセンティブを下げることになり兼ねません。
そもそも人は、何らかの行動に対してインセンティブがなければ動くことが出来ません。
フリーランスはやるべき仕事を自分で決めることができ、仕事に対する報酬はほぼ自分にダイレクトで返ってくる完全歩合制です。
だからこそ仕事に対してのモチベーションも高まり、収入の可能性も青天井に伸びる可能性があると言えるのです。
次回は、独立してフリーランスになる「デメリット」を挙げていきます。
>>つづき 第8回「フリーランスになるデメリット」
著者:Kenta Fujii
アクトハウス卒業生。大手金融機関に新卒で入社するも11ヶ月で退職。その後はフリーランスのライターとして独立し、新規立ち上げのメディアに複数携わりながらキャリアを積んでいる。▶ セブ島のIT留学「アクトハウス」を詳しく見る
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第1回:大学生の就職活動は極めて難易度の高い自分探し
第2回:自由とはかけ離れたサラリーマンの3つのリスク
第3回:会社員のメリットは?実は魅力満載のサラリーマンというビジネス
第4回:会社に辞表を出して独立を決意するまでに考えた重要なこと
第5回:フリーランスとして独立し自由を得る為に考えた戦略とは
第6回:独立は簡単。さあ、会社に辞表を出して大海原へ飛び出そう
第7回:独立してフリーランスになる魅力とそのメリット
第8回:フリーランスになるデメリット