「MySQL」ってなに? プログラミング初心者はおさえたい基礎知識。
MySQLをシンプルに説明
Google、Netflix、GitHubから電気自動車のTESLAなど、世界有数のIT企業がシステムのバックエンドとして導入しているという「MySQL」。
なんだかユニークなその名前、プログラミング言語なのか何なのかよくわからない感じの響き。しかしプログラミング学習においてこのMySQLは必ずと言っていいほど登場します。
いったいこの「MySQL」とは何者なのでしょうか。
IT留学のアクトハウスでもこのMySQLについては学び触れていきますが、今回はこのMySQLについてなるべくシンプルに、そして専門用語にも深入りしすぎないように触れつつ書いていきたいと思います。
まず、MySQLって読み方は?
まず、このMySQLって何と読むのでしょう。
答えは「マイエスキューエル」です。
MySQLの「SQL」は「データ操作言語」のこと。
IT業界の世界的巨人であるIBM社が、世界初のデータベース管理システム(*詳細は後述します)「System R」を操作するために開発した、ある種のプログラミング言語です。
データベースサーバーの中に入っているデータを取り出したり、データを書き込んだり、と言った処理は、SQLによって制御されています。
(MySQLのオフィシャルサイトより)
で、MySQLってナニ?
では「MySQLってナニ?」という説明に入っていきます。
MySQLは一言で言えば、
「データを整理し管理してくれる製品」
のこと。
これをIT/WEB用語で「データベース管理システム」と呼んでいます。この「データベース管理システム」は「DataBase Management System」の略語として「DBMS」と呼ばれます。
つまり専門用語で短くまとめると「MySQLはDBMS」。
例えばWebサイトをつくる際や、何らか大がかりなシステムをつくる際、作業工程で発生するさまざまなデータを、全て自分のパソコン内に保存しなおかつ整理することはできません。もし、自分のパソコンに何とか入れたとしても、それを複数人で作業したり、オンラインで遠隔で操ることもできません。
そこで「データを整理し保管してくれる(=管理)仕組み」が必要になります。
MySQLは、サイトやシステム構築・運営において発生する膨大なデータを、独自のストレージエンジンで安全に管理してくれるのです。
もちろんバックアップやリカバリにも優れ、24時間365日稼働。あなたが作成するデータを整理し管理してくれます。
(Wikipediaより「Linux上で実行中のGUIフロントエンド MySQL Administrator」)
長年DBMSランキングで2位を独占
高額な費用がかかるデータベース管理サービスも世の中にはありますが、このMySQLは原則としてオープンソースソフトウェアなので、無料で使うことができます。
無料で高性能。冒頭でご紹介した世界有数のIT企業のみならず、南極大陸でさえも使われているワールドワイドな普及ぶりにはただ驚くばかりです。
データベースに関するナレッジコミュニティサイトである『DB-ENGINES』においても「DBMSランキング」(データ-ベース管理システムの普及率・使用率のランキング)において、2位を何年も独占しているのにはこういう理由があるのです。
ただし、商用では有料になるケースがあるので、そこは覚えておきましょう。
(『DB-ENGINES』のオフィシャルサイトより)
MySQLって誰が考えたの?
ところでこのMySQL。いったいどんな人がこのような便利なものを考えたのでしょうか。
まずは、MySQLの生みの親のご説明から。
MySQLの開発者は、当時TcXというIT企業に務めていたミカエル・ウィデニウス(Ulf Michael Widenius)氏です。フィンランド、ヘルシンキ出身。実はLinuxの生みの親であるリーナス・ベネディクト・トーバルズ氏と同郷です。
ミカエル氏は1962年の生まれで、2018年現在ももちろんご活躍中です。
MySQLも最初から今のような別格の存在だったわけでなく、開発当初はコンピュータは4MHz、16GB RAMという低スペックでのスタートし、ごく一部の人に使ってもらっていたサービスです。後にC言語のLinuxでリプレイスされ、だんだんと発展していきました。
名前の由来は?
ちょっと風変わりな感じもする「MySQL」の名前の由来。
一番有力説は「ミカエル・ウィデニウス氏の娘さんの名前を組み込んでいる」説です。
ミカエル氏の娘さんは「my(ミー)」というお名前。同時に、前述のTcXという会社では、「my」という接頭語をベースディレクトリやライブラリ群に冠してきており、ミカエル氏にとっては「my」は非常に身近で大切な言葉であったことを伺わせます。
イルカの名前は「Sakila」。2001年にフィンランドの広告代理店にて作成されたものです。
なお、MySQLがデータベース業界のトップシェアメーカーであるOracle社に買収された後、ライセンスビジネスによる呪縛から逃れ、オープンソースの自由な気風を保とうと、MySQLベースから分派した後継製品「Maria DB」なるものも、自身の娘さんが「Maria」であることから、MySQLの名前もその説が強いという話につながります。こちらはオットセイがシンボルキャラクターになっています。
現代も生きる偉人たち
2018年現在、そうそうたるプログラマー、エンジニアの偉人たちは現在も業界で活躍しています。
当サイトでもフィーチャーしている、下記の世界的プログラミング言語の発明者・開発者・創立者は現役です。
GitHubが発表したプログラミング言語の人気ランキングでも世界第1位にランクするJavaScriptを考案したブレンダン・アイク(BRENDAN EICH)氏。
同じくGitHubによる人気言語ランクで世界第4位に入っているPHPを発明したラスマス・ラードフ(Rasmus Lerdorf)氏。
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の世界シェア50%以上を誇るWordPressの創立者マット・マレンウェッグ(Matthew Charles “Matt” Mullenweg)氏。
コンピューターの歴史上にその名を刻むLinuxの生みの親リーナス・ベネディクト・トーバルズ(Linus Benedict Torvalds)氏。
そして今回ご紹介した、MySQLのミカエル・ウィデニウス(Ulf Michael Widenius)氏。
これらの開発者が遠い昔の人たちでなく、いまもIT業界で活躍していることこそが、プログラミングがいかに新しいテクノロジーでありつつ、なお歴史もあり、そして急速な進化を遂げているかを感じることができます。
リアルタイムでこの現代に生きる我々は、彼らの話をカンファレンスで聞くことさえでき、ともすればtwitterで会話さえもできるかもしれません。そのようなエキサイティングな時代に私たちは生きています。
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著者:アクトハウス編集部
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