IT留学とは?おすすめの国と費用やメリット、学校の選び方を解説。

IT留学とは?

パソコンを扱う留学生

「IT留学」とは、主に「プログラミング」と「英語」を学ぶ留学のこと。

歴史はまだ10年ほどで、2010年代に入ってから活発になってきた留学形態です。

今やなくてはならないIT技術のコアスキルであるプログラミング、グローバル言語である英語。

英語もプログラミングも決して片手間では習得できない「学問」ですが、双方をひとつづつ数年かけて学ぶのは時間もお金をかかってしまいます。

そこで、IT留学は主に2つの教科を集中的に学習できる新しいタイプの留学として、この数年間で需要を伸ばしてきました。

今回は、このIT留学に潜むメリットやデメリット、国別の特長や学校選びのポイントを解説していきます。

IT留学のレベルは「2つ」に分かれる

勉強用のバッグを持って立つ生徒

まずIT留学を知るときに、大事なことがあります。

それは、プログラミングも英語も高い専門性が求められる「技術」であるということ。ゆえにIT留学の学校が「どんな生徒を対象にしているか」を知る必要がある。

IT留学のレベルは「2つ」に分かれます。

それは、

「英語の初心者向けか」

「英語の中級者以上か」

です。

以下に、それぞれ解説します。

①英語の「初心者」向けのIT留学

初心者向け教科書
初心者向けは「プログラミングも英語も初心者」の方のためのIT留学です。プログラミングは完全初心者、英語も高校や大学の受験以来本格的にやっていない、という方を対象としたもの。

このような方は「プログラミングは日本語」で講座を受けれるIT留学があるので、そのような学校を選定するのがポイント。なぜなら、序盤の基礎学習から複雑さを極めるプログラミングの学習を英語で学習するのは初心者には難しく、初歩的な質問さえもできない状況に陥るからです。

日本語で教われば10秒で足りることを、英語で習うことで1時間以上かかるというような事態を回避できます。同じく、日本語で質問すれば5秒もかからないことを、英語で質問しなければならない状況を避けることが可能。

反対に「英語にはちょっと自信がある」「帰国子女である」そのような方は次に紹介する「中級者以上向けのIT留学」がフィットします。

②英語の「中級者以上」向けのIT留学

中級者以上向け教科書
英語の「中級者」とは、日常会話や込み入った話もある程度可能で、またヒアリングは原則問題ない方となります。

英語の文法的なことや、気の利いた言い回しなど要所を確認しながら「英語の上級者」へとステップとしたい方。このような方はプログラミングが初心者でも「プログラミングも英語で受講するIT留学」を選定しても、何とかついていけるでしょう。

英語の理解度が一定以上あれば、複雑なプログラミングの授業が英語でも「言葉」で詰まることはありません。英語で質問ができ、ヒアリングも可能なら、疑問が秒単位で溢れ出てくるプログラミングの勉強においても、外国人のIT講師と日常会話などを交えながら講座を受講できます。

プログラミングを日本語で習うか、英語で習うか

テーブルでパソコン作業する複数のIT留学生

前述の通り、IT留学には、

 

①「プログラミングは日本語で習う(英語の初心者向け)」

 

②「プログラミングも英語で習う(英語の中級者以上向け)」

 

といった特長でレベルがまず分かれます。

プログラミングの勉強は、最初から難しいのが特長。

そのため、いくら海外留学、IT留学だといっても、冷静に自身の英語レベルを見極め、自分にあったIT留学を選ぶのが大切になってきます。

ポイントは「たった今の自分の英語力」で考えること。

例えば「将来は英語で話したいから、気合いで英語でプログラミングを習おう」というのは背伸びのしすぎ。自分の今の英語力を見てみぬフリすると、肝心の授業の内容がさっぱり分からないという状況になってしまいます。

IT留学の学校を選ぶ際は、自分の今の学力を基準に選定しましょう。

IT留学のメリットとデメリットは?

ノートにメモする留学生

では次に、IT留学の「メリットとデメリット」を「5つ」づつ見ていきます。

なかなか表には出にくい「デメリット」も直視したうえで、自身の留学プランの検討素材としてみてください。

 

【メリットは?】

 

いいねする指
①2つの教科が習えて「時短」になる。

②合宿形式で切磋琢磨できる。

③ITか英語どちらが向いているか同時に試せる。

④半年以上の留学ならば一定のスキルが身につく。

⑤海外で長期間暮らすという体験ができる。

 

上記のように、IT留学のメリットは2教科以上を学べることでの「時短」がまずあります。プログラミングと英語、それぞれ独学だったり専門学校に通っていては、トータルの時間もお金もかさんでくるでしょう。そこを一定の短期間で解決できるメリットがあります。

また、誘惑やノイズの多い日本を離れ異国の地で勉強に集中することは吸収力も高まります。いつかは学ばないといけないプログラミングと英語という難関だからこそ「集中合宿」にのぞむ気持ちで取り組むというのは、ひとつのライフハックと言えるでしょう。

では次に「デメリット」を見てきます。

 

【デメリットは?】

 

ブーイングする指
①2教科を学ぶので中途半端になる可能性。

②英語でプログラミングを習うと理解ができない(英語で学ぶ学校を選んだ場合)。

③留学費・滞在費用にお金がかかる(特に欧米)。

④留学なので人間関係を気にする必要がある。

⑤海外に慣れない場合苦痛である。

 

メリットだけが語られることのあるIT留学ですが、デメリットにこそ目を向けて考えることが必要です。

まず大きな危険性としては「複数の教科を学ぶことで、どれも中途半端になる可能性」があるということ。二兎追う者は一兎も得ずという事態になるリスクがあります。

また、英語でプログラミングを習う学校を選んだ場合においては「授業の内容が細かく理解できない」「思ったように質問できない、英語で返答されても消化不良で終わる」という危険性が常についてまわります。

そして、留学は個室プランなど選ばない場合は共同部屋ともなるため、その部屋のメンバーとの人間関係も大切になってきます。また、滞在先の国が自分の肌に合わなかった場合も後悔先に立たず。せっかくの多額の留学費用の元が取れずに終わるのは避けたいところです。

 

学費については「海外旅行でなく、暮らすことができて、なおかつプログラミングや英語も学べて得だ」という人もいれば「日本で専門学校にそれぞれ通えばいい」という人もいるでしょう。

これについては留学そのものの是非を問う話になってしまいますが、海外という地での体験やリフレッシュ、出会いなども楽しめそうな人は留学という選択肢は有効に働きます。

反対に、わざわざ海外まで行かなくても、独学やオンライン教材でプログラミングも英語も勉強できるという人は、特にIT留学を選択する必要はありません。まずはこのようなお金をかけない試みをしてみてから、IT留学を検討をするのもひとつの方法です。

IT留学の盲点って?

「注意」の表示

IT留学というと、プログラミングに関することを隅々まで学べそうですが、大切なのは「卒業後に活かせるスキルを習得できるのか」ということです。

単にプログラミングの基礎や応用を学習して帰国しても、それでは「単に勉強をしただけ」となってしまいます。

それゆえに、せっかくのIT留学に「どのようなプログラミングの勉強ができるのか」「実践などを交えて、実際の仕事に活かせる体験ができるのか」なども考慮すると良いでしょう。

また、双璧のひとつである「英語」も忘れてはなりません。

日本では習うことができない「公用語が英語」の国に暮らし、学ぶことは大きな刺激になります。

その英語環境を活かすべく、英語の講座内容は初心者〜中級者〜上級者などどのようなコースがあるのか、TOEFLやTOEIC対策の勉強はできるのか、現地でそれに該当するテストを申し込んで現地で試験を受けることができるのかなども、考慮するとよいでしょう。

なぜプログラミングと英語を学ぶの?

パソコンでプログラミングしながら盛り上がる生徒たち

「なぜIT留学が扱うのは、プログラミングと英語の2教科なの?」

このような疑問を抱く方もいるかもしれません。

しかしIT留学がそこに教育を絞っているのは、時代や国の政策など大きな背景が存在します。

多くの人が必要だとわかっていながら、なかなか身につかないスキル。まとまった勉強時間が取れない教科。

プロからしか習うことができないために、どんな手法が良いのか困惑する教科でもあります。

以下にプログラミング、英語それぞれ「2つ」づつ、学ぶことの意義を解説します。

プログラミングを学ぶ意義とは?

まずはプログラミングを学ぶ意義を「2つ」見ていきます。

①時代のコアスキルである

パソコンのイラスト
プログラミングを核としたITの技術は、今やあらゆる業界で必要とされているもの。

さまざまな業態で「WEBサイト」「SNS」による集客は常識となっており、これらがビジネスの命運を左右します。ちょっとホームページをいじれることは最低限の話であり、企業の広報部などではイラストレーターやフォトショップというデザイン流域も当然扱える、というのも一般的です。

こういった「IT」に関わる技術が世界の社会全体に浸透しているゆえ、当然このスキルは「就職」「転職」に役立てることが可能となっています。

IT人材の不足は世界的な問題であり、この日本も例外ではありません。経済産業省による「IT人材需給に関する調査 - 調査報告書」において「2030年で約79万人のIT人材不足」が想定されています。

仕事を得やすい、売り手市場が続くという意味でもプログラミングは習得しておく価値が高い技術と言えるでしょう。

そしてキャリアの先には、フリーランス、個人事業主としての独立や起業という選択肢が広がるのも魅力です。

②小中学校での義務教育化

パソコンを学ぶ小学生
新学習指導要領の実施により、2020年より小学校で、2021年からは中学校でプログラミングが義務教育化されています。

いきなり本格的なプログラミングを学ぶわけでなく、プログラミング思考を鍛えていくところからのスタートとなっており、論理的な思考を学習する試みです。

デジタルネイティブと言われる若年層にとってはプログラミングは特別なものではなくなります。そのような若い世代と働いていくうえでも、上の世代にはプログラミングの技術や概念の理解は必要となってきます。時代に取り残されないための準備が必要です。

英語を学ぶ意義とは?

では次に、英語を学ぶ意義も「2つ」見てみましょう。

①現代人の必須スキル

地球のイラスト
「英語」はいわずもがなの世界の公用語ですが、その必要性は日々高まっています。楽天やユニクロでは公用語を英語とする方針を出して話題にもなりましたが、このインターネット時代において英語圏に市場を広げることの重要性は言わずもがなです。

東南アジアの各国においても、大いに英語力では劣る日本が国際競争から遅れをとっていることは大きな社会問題ともなっています。

就職や転職においての優位性のみならず、YouTubeチャンネルに英語の字幕やテロップを付け世界規模の集客を狙ったり、自身のビジネスに英語チャネルも加え英語圏のユーザーも取り入れる、あるいは情報収集をするうえで英語圏のWEBサイトからもニュースや文献を入手する、などにも英語力は必要。

プログラミングと英語は、令和以降のIT時代を生きる現代人にとって「できると有利である」から「必須である」と転換されている2大スキルと言えます。

将来は海外に住みたい、海外の留学に進学したい、というような目標がある方にも必須の条件となってきます。

②小学校からの義務教育化

英会話をする小学生の男女
文部科学省の「今後の英語教育の改善・充実方策について」においても、国をあげての英語政策が掲げられています。

2020年度より、小学校での英語教育の義務教育化がスタートしています。

プログラミング同様、小学生の段階から英語に触れることで日本全体の英語力の底上げを図る動きです。

若い世代が英語慣れしていき、世の中が英語化していく流れのなかで、ある程度の英語力はキープすることは身を助けることに繋がります。

今後の社会において「社会人」「ビジネスマン」としての存在感を持ち続けるのに、英語は使い勝手のいい武器ともなるでしょう。

IT留学ができる国や費用の目安

地球儀を持った人

では、実際にIT留学ができる国を見ていきましょう。

国別に費用も記載しますので、目安としてみてください。あくまで概算なので、通う学校や留学の形態によっても変わってくることはご留意ください。

 

IT留学においては「自分は英語の初級者か、中級者以上か」で選択が変わる点が重要です。

まずは「英語初心者向け」のIT留学から見ていきましょう。

 

【英語「初心者」向けのIT留学の国】

最も手軽にIT留学を実現できる国は「フィリピン」です。

後述する先進国のように大学への入学等や多額の費用や手間も必要なく、語学学校に入るかたちでプログラミングと英語の勉強が可能となっています。

①フィリピン

フィリピンの国旗

英語の初心者には「フィリピン(セブ島)」がおすすめ。フィリピンでは公用語は「英語」であり、国民は英語を話します。例えば、映画館では字幕なしで映画が上映されており、フィリピンの人は普通にそれを観賞しているほど、英語が日常の国。

フィリピンは滞在費や学費が比較的安く済むことから、韓国や台湾からも大勢の留学生が訪れる国として有名です。日本からの飛行時間も約5時間と、アクセスが良い点も指示が高い背景にあります。

気をつけたい点は、快適なWi-Fiが行き渡ってない場所があること。繁華街や設備の整った施設などは比較的問題ないとしても、場所によってインフラは弱くストレスになるでしょう。留学する学校を選ぶ際は、その学校の校舎のみならず「宿舎のWi-Fi状況」は要確認です。これが弱いと帰宅後の勉強がはかどりません。

そして、注意なのは、フィリピンにおいてのIT留学は、

「プログラミングは日本語で習える学校」

「プログラミングも英語で習う学校」

があるということです。

自身の英語力に照らし合わせ、どちらかの学校を選定するのがポイントです。

=費用の目安=
学費 生活費 住居費 往復航空券 合計
1ヶ月コース 約25万 3万〜 0円(学費に含まれる) 4万〜 約29万円
3ヶ月コース 約80万 9万〜 0円(学費に含まれる) 4万〜 約93万円
6ヶ月コース 約150万 18万〜 0円(学費に含まれる) 4万〜 約172万円

※上記に含まれない費用(ビザ・保険等)
※上記費用はあくまで目安です。学校により異なります。

【英語「中級者以上」向けのIT留学の国】

①アメリカ

アメリカの国旗

アメリカへのIT留学は「アメリカの大学へ入学し、IT系の学部に入る」「地元のプログラミングスクールに通う」というかたちが標準的。

前述のフィリピン留学では「IT留学」という形でパッケージされた学校に入学しますが、アメリカでは明確なIT留学という形はなく、自分でIT系の学部や専門学校を探し、プログラミング関連の勉強ができる体制を整える必要があります。

正攻法で大学の入学を狙うのであれば、学費も1年で400万円〜は覚悟し、まずは合格するのが最初のハードルになります。ここで言うIT留学とは「プログラミングも英語も学べる」というお手軽感があるものでなく「英語は話せてほぼ当たり前で、英語で大学レベルの教育を受ける」ということ。さらにIT系の専門学校に通うとなると年間でプラス150万程度はかかってきます。

地元の外国人向け英会話学校やプログラミングの学校を探すことも出来ますが、あくまで定住できていればの話。「留学」という形でアメリカに乗り込む場合は正式な「学生」としての証明(ビザ)が事前に必須となります。

また、先進国ゆえに物価の高さも注意したいところ。

なお、アメリカだからといってWi-Fiがどこでも高速ではない、というのも気をつけたいところ。アメリカに限らずですが、学校や住居の立地に生活水準が左右されることは念頭に置いておきましょう。

なお、このコロナ禍においてはワクチンの摂取が積極的に進んでいる点は朗報であり、アメリカ留学は一部再開してきています。ワクチンをアメリカ現地で摂取したうえで学校に通えるというタイプの留学が可能で、いち早く留学したい人には良いでしょう。

=費用の目安=
学費 生活費 住居費 往復航空券 合計
1年間(大学) 約400万〜 100万〜 150万〜 13万円〜 約700万円〜

※上記に含まれない費用(ビザ・保険等)
※上記費用はあくまで目安です。学部や専門学校の価格によっても変わります。

②カナダ

カナダの国旗

カナダも隣国のアメリカ同様、IT留学を実現するには大学内の学部を狙う方法がまず正攻法としてあります。あるいは、専門学校への入学もひとつの選択肢。中級以上の英語力があって、やっとプログラミング系の講座についていけると言えるでしょう。

カナダはアメリカの隣国ですので、学費も似たような高額設定かと思いきや、先進国の中では大きく抑えられているのが特長。

ただし物価が安いわけではないことは注意です。カナダに限った話ではありませんが、外食ではチップもかかってきます。

明確な「IT留学」を名乗る学校があるわけでなく、英語がある程度出来る前提で「大学内のプログラミング系の学部」や「語学学校+ITの専門学校」を探す方法が、カナダでのIT留学となります。

また、アメリカと異なる点は、大学卒業後は通称「ポスグラ」と呼ばれる「Post-Graduation Work Permit」という就労ビザを取得できること。就学期間と同期間(上限3年間)まで働くことが可能となっています。

=費用の目安=
学費 生活費 住居費 往復航空券 合計
1年間(大学) 150万〜 90万〜 80万〜 15万円〜 約360万円〜

※上記に含まれない費用(ビザ・保険等)
※上記費用はあくまで目安です。学部や専門学校の価格によっても変わります。

③オーストラリア

オーストラリアの国旗

語学留学先として人気のオーストラリアも、アメリカとカナダ同様に、大学内の学部やプログラミングスクールとの組合せで、ITの勉強が可能となります。

物価の高さは先進国のなかでもトップクラスとも言えるので、生活費には要注意です。

プログラミングスクールに通う場合やIT系の学部で学ぶ場合、英語力が求められる点はアメリカやカナダと同様です。

=費用の目安=
学費 生活費 住居費 往復航空券 合計
1年間(大学) 250万〜 150万〜 100万〜 10万円〜 約510万円〜

※上記に含まれない費用(ビザ・保険等)
※上記費用はあくまで目安です。学部や専門学校の価格によっても変わります。

④インド

インドの国旗

インドにはフィリピン同様にIT留学学校があります。ただし、プログラミングにおいてはやはり英語での講座になるので、中級以上の英語力があると良いでしょう。このあたりは先進国や一部のフィリピンのIT留学同様「英語でプログラミングの講座を受ける」というハードルの高さがあります。

実はインドも英語が準公用語であり、一般的な言語。不安な点としては、先進国に比べWi-Fi等のインフラが不安定なことがあげられます。

ただし、フィリピンの留学同様、学費や生活費を抑えることができる点は特長と言えるでしょう。

=費用の目安=
学費 生活費 住居費 往復航空券 合計
1ヶ月コース 約15万 3万〜 3万〜 8万〜 約29万円
3ヶ月コース 約45万 9万〜 9万〜 8万〜 約71万円

※上記に含まれない費用(ビザ・保険等)
※上記費用はあくまで目安です。学校により異なります。

⑤シンガポール

シンガポールの国旗

シンガポールならではの個性的な英語の発音「シングリッシュ」(シンガポール+イングリッシュ)という印象で語られるシンガポールですが、英語のレベルそのものは標準以上で、留学する場合はやはり中級レベルの英語力は必要となってきます。

「IT留学」という明確な学校があるわけではなく、語学留学とIT系を学べる学校を組み合せるというスタイルか、語学学校とIT系専門スクールの組合せとなります。

生活費も実はアジアの中では上位クラスで、日本よりも若干高いのが特長。生活面では賢い節約術が求められます。

=費用の目安=
学費 生活費 住居費 往復航空券 合計
1年間(大学) 250万〜 100万〜 100万〜 10万円〜 約410万円〜

※上記に含まれない費用(ビザ・保険等)
※上記費用はあくまで目安です。学部や専門学校の価格によっても変わります。

自分の英語レベルで考えよう

プログラミングする若者

フィリピン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、そしてインドにシンガポールとIT留学先を見てきましたが、比較するとわかることがありますね。

以下の属性に分かれる点です。

 

【フィリピン・インド】

ヤシの木
①「IT留学」という形態の留学があり、英語とプログラミングをセットで学べる学校がある。

②日本語でプログラミングを学べる学校と、英語で学ぶ学校がある。

 

【アメリカ・カナダ・オーストラリア・シンガポール】

自由の女神
①大学の学部や地元の専門学校でプログラミングを学ぶ必要がある。

②これらの授業は全て英語であり、日本語で学べる学校はない。

 

単純に、ITの先進国だからといってアメリカを選ぶと学費・生活費の問題と「高速のアメリカ英語でプログラミングの授業を受ける」というリスクがあります。また、先進国では「IT留学」というパッケージは存在せず「大学への入学、IT系の学習は別に探す」あるいは「語学学校+IT系専門学校」という手間が発生する。このあたり、自分の英語力や費用面等を考えつつ、どの環境に身を置くかは慎重に検討する必要があるでしょう。

また、フィリピンやインドも生活面での費用は抑えることができるとはいえ、学費面では激安というわけでもありません。あくまで先進国に比べればリーズナブルということであり、一定の学費がかかってくることは覚悟したいところ。また、環境面においては、東南アジアは都心部以外はまだまだ欧米に比べ遅れをとっている点は否めず、IT留学という先進的なイメージとはかけ離れた印象があります。この点も、好みが分かれる点です。

また、東南アジアだからといって、英語でプログラミングの講座を受けるハードルは先進国とは変わりません。

英語の理解度が自分にどこまであるか、気合いで何とかなるほど甘くないのがプログラミングなので、ここも油断できません。英語に自信の無い方は、プログラミングは日本語で受講できるタイプのIT留学を選ぶと安心でしょう。

IT留学にあるリスクと効果とは?

机に置かれたノートパソコン

IT留学は「プログラミングと英語を学べる」という、一見お手軽感のあるパッケージに見えますが当然リスクもあります。それぞれが難しい勉強であるのに、同時に学ぶなんて可能なのか?ということ。

どれほどの勉強が可能で効果あるのかは、各学校のホームページやYouTubeだけでは伺い知れないため、卒業生や在校生のブログを探し、なるべく生々しい情報を得ておきたいところ。

IT留学したからといって、例えば1ヶ月でWEBサイトが作れるようになったり、英語が話せるようになるわけではありません。3ヶ月程度でフリーランスや起業家になれるわけでもありません。

ITに関しては最低でも半年の勉強を経てギリギリ形になってくると考えておくのが良いでしょう。英語に関しても、半年かけて基盤が出来てくるというイメージが良いと思います。すぐにプログラミングがサクサクでき、あっという間に英語もペラペラになれるIT留学というのは存在しません。このあたり、夢を見すぎない冷静さが必要です。

IT留学を制するコツとは?

では、プログラミングという難関と、英語という永遠の課題を学ぶIT留学は、どのように過ごせばうまく使いこなせるのでしょうか。

以下に「留学前」と「留学中」そして「留学後」の3つに分けて解説します。

【留学前は…】

自宅のイラスト
コツとしては、留学前に超基礎の内容で良いので、プログラミングと英語に関して少しだけ学んでおくことです。学ぶといっても、参考書やブログを読んでみるとか、少し手を動かしておく程度で問題ありません。参考書なら最初の10ページだけを読んでおくとか。それだけでも全然ちがいます。

留学に行って、海外で、慣れていない環境で、新しい出会いもあるなかでいきなりゼロから勉強するというのは意外と空回りしてしまうもの。それを避けるために、勉強のウォーミングアップをしていくと効果的。

英語ならば単語や簡単な文法の復習、プログラミングならばHTMLとCSSの役割や簡単なコードを書いてみるなど。逆にあまり深堀りしてしまうと変な手癖がつくので注意です。留学時にプロから習えるのですから、過度な勉強は逆に控えておくのも大切です。

【留学中は…】

飛行機のイラスト
そして留学中は「ルーティーン(日課、繰り返し)」を決める。

タイムスケジュールを決め、そしてそれに日々改善を重ねて自分の勉強ペースを常に模索していくこと。

IT留学に来た目的は観光や遊びでなく勉強ですから、プログラミングと英語の勉強配分、勉強時間のサイクルを決めることができるように努めましょう。

【留学後は…】

日本列島のイラスト
留学後は就職活動や転職活動、あるいは独立への準備に向けて動く人が多いです。

帰国後はいろいろと忙しく、留学中の勉強ルーティーンは守れないですが、帰国後のルーティーンを早々に決めてしまいましょう。英語力は帰国したその日をピークに落ちていきます。せっかく学んだ財産を日々放出しないように細心の注意を払いましょう。オンライン英会話などに早々に申し込むのも良いでしょう。

プログラミングも同様です。留学後を境に様々な内容を忘れていってしまうため、その歯止めをかけ続けること。就活の間なども「JavaScriptを用いたWEBサイトを月末までにひとつ作る」など具体的な目標を定め、手を動し続けるのがポイントです。

英語もプログラミングも、一定の学習習慣がつけば、帰国後からスキルは落ちずにゆっくりと伸び続けます。IT留学で得た学力をキープし、徐々にレベルアップを図れる緊張感をもって習慣を継続させましょう。

コロナ禍における返金対応にも注目

お金を持つ手

2020年3月頃から本格的な騒動になり始めた新型コロナウイルスですが、その当時に各留学学校がどのような対応を生徒にしていたのか?にも注目をしておくと良いでしょう。

当時はコロナの影響で、留学金を払ったにも関わらず留学自体が実現しなかったケースが多発しました。その当時の返金対応において、学校側が一番最初にどのようなアクションを行ったのかは、その学校の本質的なところが見えるひとつの材料になります。

最初から全額返金をした学校、SNSでの炎上やクレームを受けて態度を改めた学校、返金を一部しかしない学校、全くしない学校など、さまざまな対応が浮き彫りになったからです。

IT留学はもちろんのこと、通常の語学留学を考えている方も、X(旧 twitter)やブログなどで「学校名+返金」などの検索で収集し、自身が選定しようとする学校が「コロナ禍において最初にどのような対応をしていたのか?」「トラブル時にどのような振る舞いを見せたのか?」を把握しておくのは大事なこと。

高額である留学費用、払ったあとの返金対応において、どのようなルールを設けているのかは知っておく必要があります。本件においては、大手メディアの広告的な記事や学校自体が発信している情報ではなく、X(旧 twitter)や経験者のブログを調べるのが有効。

比較的新しい留学形態であるIT留学は、運営している会社自体も新しいことがあるため、契約書・約款等の内容が成熟してないケースもあります。また、英語留学がメインの学校だとIT留学がオマケのようなケースもあったり、卒業生数の数を英語留学生の数と合わせて水増ししている場合もあるので気をつけましょう。

どこも同じように見えるかもしれないIT留学ですが、マイナス面、デメリット、そして過去の返金対応や事実に即した卒業生数も確認をし、あとあとトラブルや不信感に繋がることがないよう、学校選びには注意が必要。

2023年以降、各国はアフターコロナに入り、各留学学校の動きが再び活発化してきました。各国のコロナ対応には若干制約の名残があるケースもありますが、先進国は基本的に「正常化」に入ったと言えるでしょう。例えばアメリカでは、2023年5月11日にコロナによる入国制限は撤廃され、海路・陸路を問わずワクチン接種完了証明書は「不要」に。

2023年5月8日、日本においてもコロナの感染症法上の位置付けは「5類」に移行しました。

また、フィリピンのセブ島でも3年ぶりに島全体で行う大規模なお祭り「シヌログ」も開催されています。

IT留学ならではの「集中できる環境」

勉強する留学生

今回はIT留学の特長や、メリットにデメリット、各国のIT留学事情やリスクと効果などについて解説しました。

現実的な話も書いてきましたが、IT留学には、行ってみないとわからないさまざまな体験があります。

日本での環境や感覚と一時的に断舎離し、自分を追い込んだ形で集中的に学べること。英語を当然のように話す外国人を目の当たりにする刺激や悔しさ、プログラミング初心者である不安と希望を抱えた留学生同士の切磋琢磨、海外での出会い。

オンラインスクールや独学での勉強では得られないこれらの効果を織り込んで、留学に挑戦することは有意義な選択と言えるでしょう。とりわけ、プログラミングがひとつの核となるIT留学においては、海外という刺激的な環境のなかでじっくり勉強に取り組めることで成長を見込むことができます。

そんな留学を成功させるために、一見似たように見えるIT留学の各学校の特長などを見比べ、自分の現時点の英語力やプログラミングの知識に見合ったスクールを選択しましょう。

初心者のためのIT留学「アクトハウス」

机を囲んでミーティングする生徒たち

当サイトのアクトハウスは、

 

✔ 日本人メンターから日本語でプログラミングを学ぶ

✔ 英語はフィリピン人講師から学ぶ

✔ デザイン・ビジネスも学べる

✔ 実践があるため転職・独立に優位

 

以上の特長を持った、フィリピンのセブ島にあるIT留学です。2021年で創立7年目。着々とノウハウを積み重ねながら「プログラミングと英語の初心者が成長できる場所」として出来ることを注ぎ込んでいます。

本記事でも解説している「英語の初心者を対象」としているゆえ、プログラミングに関しては「日本語」での講座を。また、プログラミングと連携する「デザイン」そしてなかなか学ぶ機会のない「ビジネス」についても講座が行われます。

英語はフィリピン人講師とのマンツーマンで、レベル別にレッスンを用意。ここも英会話の初心者に配慮したカリキュラムとなっています。

そして半年コースでは「実践」を3ヶ月設けるため、実際の仕事を通してスキルを高めていくことが可能です。

当サイトでは年齢別や男女別などで閲覧できる「体験談」も豊富に掲載しています。

ご質問はささいなことでもお気軽に。

LINEやフォームからなど「お問合せ方法」から選択ください。

【著者:アクトハウス編集部】

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