徹底取材!!『Startups in Philippines』in セブ島
セブ島にて毎月のように開催されるスタートアップイベントや、TECHカンファレンスが盛り上がっています。
今回取材したのは、フィリピン・セブ島で開催された『スタートアップス in フィリピン』。
『スタートアップス in フィリピン』
会場・企画・プロデュースはセブ島の新しいコミュニティ・コワーキングスペース『iioffice CEBU』。私たちアクトハウスとも親交の深い株式会社LIGさんが「フィリピン・セブ島」でラウンチされた素敵な空間です。
3ヶ国の起業家が登壇
今回はフィリピン、韓国、日本という3ヶ国・3名の海外事業家が、それぞれのグローバル事業やノウハウについて語ってくださいました。国籍もバラエティな分、その事業モデルやビジョンも示唆に富んだ内容。
では、登壇したお三方の順にダイジェストでレポートしていきます。
Mr.Albert Padin
(Co Founder & CTO at Symph)
フィリピンで知らない人はまずいない「The Abaca Group」や「Bo’s Coffee」など大手企業のWebプロデュースのみならず、500以上に及ぶ次世代の起業家を育成しているAlbert Padin氏。Symphのファウンダー兼CTO(最高技術責任者)としてそのビジョンを語ってくれました。
自社のアイデンティティ、ビジネス展開において重視していること、起業家育成の過程においてのノウハウ、クライアントへの「LOVE」がビジネスの根幹にあるという深イイ話も。もちろんそれも感情的なお話でなく、ロジカルにその必然性を説いたプレゼンテーションでした。またインターンシップやクリエイティブな職場づくりの話など、コンパクトに盛りだくさん。
Mr.William Ryu
(CEO at IntroDC.com)
お次は韓国の起業家ウィリアム・リュウ氏。流暢な英語で自身の半生と起業までのプロセスを語ってくださいました。フィリピン版「食べログ」とも言える『introDC』をリリースし、いま非常に勢いのある企業さんです。どうしてアプリを世界でリリースするに至ったのか、そのひょんとしたきっかけについても話を聞かせてくれました。親しみあるプレゼンテーションで、お人柄もにじみ出ていました。
Mr.Yosuke Fukada
(CEO at YOYO Holdings)
最後は、フィリピン、インドネシア諸国では最大級のアプリの地位を獲得しており、知らない人はいない『POP SLIDE』を世界規模でブレイクさせたYOYO HoldingsのYosuke Fukada氏。諸外国の有数企業からたびたび数億円の資金調達を実現しており、グローバル事業をますます躍進させています。
海外起業における資金調達、有象無象に見えるベンチャーキャピタルの本質など盛りだくさん。さまざまなデータや経験値から語られる充実の内容に、会場も固唾を呑んでそのお話に聞き入っていました。場慣れしている英語のプレゼンテーションもお見事の一言でした。
最後は歓談が行われ、多国籍の起業家やエンジニア、クリエイター、次世代のアントレプレナーたちの情報交換タイムで賑わいます。
で、なんでフィリピン?
各国の起業家が続々と参入しているフィリピン。
なんで…? とお思いの方もいると思います。
実はフィリピン、いまスゴイんです。
2014年に人口が1億人を突破し、東南アジア諸国連合(ASEAN)では人口2億5千万人のインドネシアに次ぐ大国へと成長しています。しかもなんと国民の平均年齢が23歳…! ベトナムなど周辺諸国に比べ比較にならない「若さ」があり、その労働力が経済成長を押し上げる「人口ボーナス」は今後長年に渡り継続していくのは確定済。
この国が、次なるIT国家の中心となることを察知している起業家たち。
時代の一歩先に敏感な彼らが世界中からどんどんやって来ている、そんな構図なわけです。
セブ島での起業家イベント、TECHカンファレンス等、これからもどんどん盛り上がっていきそうです。
著者:清宮 雄
フィリピン・セブ島在住。「プログラミング/英語/デザイン/ビジネス」を学ぶIT留学「アクトハウス」代表。▶ セブ島のIT留学「アクトハウス」を詳しく見る