「休職」してIT留学。復職後は新規事業開発へ。
本インタビューの概要
今回は休職してアクトハウスへ臨んだ、野口さんにお話をお伺いしました。
留学と就職を天秤にかけ、就職を選んだ
▶休職してアクトハウスに参加した第一号の野口さん。今日はそのあたりをお伺いできればと思っています。よろしくお願いします。
「はい、よろしくお願いします!」
▶まずは、留学、そしてアクトハウス参加へと至るきっかけについてお聞きしていきたいと思います。休職してご参加された、とのことだったので、現職に入社するまでの経緯を教えてください。
「私は大学が文学部で、フランス文学を専攻しました。元々、言語そのものが好きで。だから、フランス語にこだわっていたわけではありません。ただ、どうせ大学で学ぶなら言語・語学だけを専門でやるより、文学を学んだほうが、より深くその国のことを知ることができるだろうなと思ったんです」
▶意外にも真面目な出だしですね(笑)
「なんてこと言うんですか(笑)」
▶就活は普通になさったんですか?
「就活は、人並みにはしましたよ。ありがたいことに内定もいくつかいただいたんですが、いざ入社した後の自分のことをイメージしてみると、どの会社さんも積極的に行きたいと思うことができず・・・。大学院に行くか、就職するか、はたまた留学するか、と悩んだんです。まぁ、文学で大学院に行っても、その先に就職ということを考えると不利になりそうだな、とかいろいろ悩んだんですが・・・。」
▶なるほど、その時点で留学という選択肢は、野口さんの心の中にはあったんですね。
「はい。いつかは留学したいな、という気持ちはその時からありました。しかし、当時アルバイトしていた現職の人からある時、『うちは受けないの?』と声をかけてもらって。それなら、入社面接を受けてみようかなと思ったんです」
縁あってアルバイト先に就職
▶現職は、学生時代のアルバイト先だったんですね!
「大学に入ってから、カフェやイベントスタッフなど、いろいろやってきたんですが・・・。どの仕事も、マニュアル化されていて、マニュアルに従って作業をするだけで、なんかあまりおもしろいと感じられなかったんです。でも、現職企業のバックオフィス業務のアルバイトに入ってからというもの、マニュアルはないし、改善提案はどんどん取り入れてもらえるし、そういう感じで仕事できるのが面白くて面白くて。それに、何より会社で働いている人たちがとても魅力的で、長く続けていたんです」
▶でも、声がかかるまで、就職しようとは思っていなかった?
「そうですね、なんとなく・・・。別の会社に入るのかなと思ってました。でも働いている人がとても魅力的だし、会社自体とても好きだったから、興味はあって。声がかかったことをきっかけに、初めて社長と話をしました」
▶初めての代表との直接面談、いかがでした?
「大学4年生の冬、クリスマスだったと思うんですけど。社長と長時間、3時間くらいだったかな・・・、本当にいろんなことをお話しました。それで、もし就職するなら何をやりたい?と聞かれて、即答で、人事をやりたい、と答えたんですよね」
▶人事。いきなりそこに興味を向けるのも、なかなかすごいですね。
「私、本当に会社で働いている人たちが大好きで。こんなに魅力的な人がいっぱい集まるからには、きっと採用に秘密がある、と思ったんです。だからその採用活動に携わりたくて、人事を志望したんですよ」
▶それで、就職が決定したんですね。
「はい。社長面談の翌日には連絡をもらいました。クリスマスプレゼントをもらったような気分でしたよ!そして、就職と留学を天秤にかけ、どちらがワクワクするかと自問した結果、就職を選択しました」
退職か、留学か。結論は「休職してIT留学」
▶そうまでして入社したのに、なぜ留学をしようと思ったんですか?
「入社前に、就職か留学かを自問したくらいなので、留学自体諦めたわけじゃなかったんです。数年仕事したら、留学しようとはずっと思っていました」
▶なるほど、いつかは留学に行きたい、と心に秘めていたわけですね。
「そうです。入社後は、希望通り人事に配属されました。新卒・中途・アルバイト、採用に関わることならなんでもやりました。そして、3年くらい経過した頃だったんですが、私、人事に向いていないなぁ、って思うようなことがあったんです」
▶え、そうなの?(笑)
「そうなんですよ〜。自分が採用に関わった人が、うまく会社に定着できなかったり、思うような成果を出せなかったり、ということがあって。自分でもびっくりするくらい落ち込んで、向いてないのかも、と思いました。その頃、うちの会社の人事も担当が分かれていて、私は徐々にですが、採用企画のほうに携わるようになっていて。思い返してみると、採用実務よりも企画のほうがより自分にとって魅力があるのかも、と気づき始めていた頃だったんでしょうね」
▶企画。そういえば、いま企画職をなさってるんですよね。
「私、自分のことラッキーガールだと思っているんですけど(笑)」
▶いきなりパワーワード差し込んできましたね(笑)。なかなか自分でラッキーガールって言い切る人も少ないと思うけど。
「何がラッキーだったかって、自分の気持ちが人事から企画に興味が移っていく中で、留学したいという気持ちが強くなったんです。留学となると、退職せざるを得ないだろうけど、でも会社は辞めたくない。そんなふうに悩んでいたんです。で、思い切って社長に相談したら、『実は今度、新規事業開発を手がける部署を新設するつもりなんだ』と打ち明けられて。『私、その仕事やりたい!』と直感で思いました。そう思ったものの、新規事業の開発となると、いろんなことを知らなきゃいけない。だから見聞を広げるためにも、やっぱり留学に行きたいということを、社長に相談したんです。そうしたら、意外にも『行ってきなよ』と言ってくれたんですよ」
▶なるほど、それは確かにラッキーだ(笑)
「ですよね。それで、当初は単純に語学留学と思っていたんです。でも語学留学に参加していた友人から、『語学留学ってホント意味ないよ・・・』という意見を聞いていて。ふとした時にアクトハウスを見つけて、こんなにたくさんインプットできるんだったら、こっちのほうがいい、と思って申し込んだんです。私の場合、復職後に新規事業開発をやる、ということはわかっていましたから、そのために必要な知識をしっかりインプットしよう、と。、まずはきっかけとして、浅くてもいいから幅広い知識を身に着けたいとおもっていたから、ピッタリ、と思ったんですよね」
いよいよ、セブ島へ。IT留学に参加。
▶いよいよ迎えた留学初日。着いてどう思いましたか?
「いやー、もう、『マジで帰りたい』って思いました(笑)」
▶えー(笑)ついこのあいだ、「フィリピンまた行きたい!」って言ってましたよね(笑)。
「はい、言ってました(笑)。「私、旅行自体は好きで、あっちこっち行ってたんですけど・・・。セブに着いてすぐ『そういえば、私、海外に旅行に行くことはあっても観光地に行ったことしかなかったな』って気づいたんです。セブって『THE 東南アジア!』という感じですよね。その感じが初めてだったし、『すごいとこに来てしまったな』『何食べられるんだろう』と不安に思ったんです。でも一瞬ですよ、一瞬!(笑)」
▶それが、「また行きたい!」と思うほど、セブ島を気に入ってしまった、と。
「はい、そうです。空港着いて、まずはじめに周りの景色を見て、そしてスタッフの方と一緒にコンドミニアムに向けて移動している車内では「うわー・・・」ってちょっと思ってたんですけど、コンドミニアムに着いて、キレイだし設備もしっかりしているし、だいぶ安心>しました」
▶アクトハウスは、セブ島でも住居面にも力入れてますからね。
「そうでしたね。それに、周りに飲食店やスーパーマーケットもあるし。フィリピンって肉料理しかない!っていうイメージがあったんですけど、新鮮な野菜も手に入るし、フィリピン料理以外にもいろいろな国の料理を食べられるし、コンドミニアムには自炊できる環境もあるし、『うん、なんとかなるな』と思いました。結構、和食とか作って食べてましたよ」
アクトハウスの授業は?
▶それでは、講義はどうでしたか?まずは英語から、感想を聞かせてください。
「講義時間がちょっと短いかもしれないな、とは感じました。私はとにかく、英会話力を伸ばしたかったので、先生に『会話を伸ばしたい』と頼んだんです。そうしたら、教科書をやらずにずっと雑談や会話をする、みたいなことをしてくれて。講義時間が限られているからこそ、有効活用したいと思っていたので、柔軟にカスタマイズして進めてくれるのはとてもありがたかったです。おかげさまで日常会話に徹底的に取り組めましたね」
▶アクトハウスの英語講義をうまく利用できている最たる例ですね。先生たちに要望を積極的に伝えて、講義をカスタマイズしてもらう、という。
「先生に恵まれたのかな。ラッキー(笑)。私の場合はさらに、現地でフィリピン人の友達をたくさん作りました。セブ島にはランゲージ・エクスチェンジという取り組みがあったので、そこに参加して、会に参加していたフィリピン人と友達になり、『日本語を教える代わりに、英語を教えてよ』みたいな形で交流を深めていきました」
▶休みの日は切り替えて休めました?
「そうですね、現地でできたフィリピン人の友達と旅行に行くこともありましたよ」
▶セブ島でフィリピン人の友人をつくり、日常会話で英語を使う場面を自分で作っていく場面を増やしていくのは効果ありますよね。
「ホント、そう思います。私の場合はTOEICのスコアを伸ばしたい、みたいな要望はなかったんですけど、アクトハウスの卒業時点で『だいぶ話せるようになったな自分』と実感しました。留学前は、完璧な英語を話さなきゃ、みたいなプレッシャーも感じていたんですけど、留学中にランゲージ・エクスチェンジで出会った人たちと話してて、完璧じゃなくてもいいブロークンで全然いいから積極的に話すことが大事、とよくわかりました」
▶結局、伝えたいと思う心のほうが大事なんですよね。それではITの講義はどうでしたか?
「私、プログラミングでモノを作るのが苦手で・・・。いまでも苦手だなと思います(笑)。でも、元々アクトハウスに参加した目的の中に、プログラミングができるようになる!というのは入っていなかったんです。作り方や作るのに必要なプロセスが理解できたらな、とは思っていたんですけどね」
▶結構、ノートちゃんと取ってたんですね!作るプロセスについては、きちんと理解できましたか?
「当たり前じゃないですか〜!実はいま仕事でアプリ開発にも携わっているんですが、要件定義のときに何をすべきかとか、アクトハウスで学んだことがそのまま活きています。ラッキーです(笑)。あ、そういえば、3ヶ月経過した時点で成果発表として自分たちで制作したウェブサイトの発表会をやったんですが、私その時に1位取ったんですよ!」
▶すごいじゃないですか!では、おそらく野口さんがアクトハウス参加前に最も関心が強かったであろう、ビジネスカリキュラムについても聞かせてください。
「ありがとうございます!ビジネスカリキュラムで扱うテーマ、たとえば、ブランディングやマーケティングについては私自身が仕事を通じて知識として既に持っていたこともありました。でも、講義を聞いて思ったのは、『私は、知識を点でしか理解できていなかったんだな』ということです。アクトハウスのビジネスカリキュラムを受講したことで、点と点をつなぎ、線や形になって理解することができました。それに、財務や経理といった数字の話。こういう話は、うちの会社の新卒の子にも学ばせたいなって思いました。正社員も数字に興味を持つべきだと思うんですよね」
▶「正社員も数字に興味を持つべき」これはまさに、おっしゃるとおりですね。さて、野口さんは、1ヶ月延長したんですよね。どうして延長しようと思ったんですか?その前に、空き枠がたまたまあって、これもラッキーでしたね(笑)
「ホント、ラッキーです(笑)。元々、アクトハウスを卒業後したらすぐにイギリスに行こうと思ってて。でもうまく手続きが進まなかったんです。それなら、延長してもっと知識を深めていこう、と考えました」
▶そうだったんだ(笑)
「はい、それが真相です(笑)。でも、延長したことで、アクトハウスの特別講座として登壇された、THE COMPANYの勝呂社長や、GO GO CAFEの森田社長に話を聞きに行くことができました。復職したら、新規事業開発を担っていくことになることは決まっていましたから、実際にセブで事業計画を練り、その内容にアドバイスをいただく形で、お話をさせてもらえたんです。起業家・現役経営者の生の声を伺うことができて、本当にラッキーでしたし、本当に勉強になりました」
アクトハウスを卒業後、イギリスへの留学を経て、復職
▶1ヶ月の延長後、イギリスへ行かれたんですね。
「はい。イギリスには、語学留学ということで・・・。」
▶なぜ言葉を濁しました?(笑)
「いろいろあったんですよ(笑)。イギリスの語学留学中には、フランス・オランダ・ドイツにもでかけました。そういえば、新村さんもパリに行かれていましたよね?」
▶ちょっと時期が違いましけど、パリ、行ってましたねぇ。では、イギリス留学については深く聞くのはやめておきますね(笑)。そして、帰国後にすぐ復職した、と。
「はい。事前に社長と相談していたとおり、新規事業開発を手がける部署に配属されました」
▶いまは、どんなお仕事を?
「いまは、『掘り起こし』をしている段階です。対象は2つあるんですけど、1つは『起業支援』です。新規事業の『タネ』を探すような感じです。『事業アイディアはあるんだけど・・・』という人と会いまくり、話を聞きまくってます。支援できることがあればうちの会社で支援するから、ぜひ起業してください、というようなことを考えています。もう1つは、うちで考えたビジネスモデルや事業モデルを牽引して執行してくれる、『事業運営担当の方を探す』ということです。自ら課題創出ができる人材を探していますね」
▶セブ島のアクトハウスには、そのあたりに興味示す参加者が多くいるような気がしますね(笑)
「いや、まさしくそのとおりなんです!そう思って、今回のインタビューのお話をお伺いして、ラッキー!と思いました(笑)」
▶では、いきなりですが、アクトハウスの参加者・卒業者の方に宣伝していいですよ。
「それでは、遠慮なく(笑)。『事業運営したい!』『経営に携わりたい!』という方、探しています!ぜひ名乗り出てください!」
▶とびきりの「野口スマイル」とともにアピールありがとうございます(笑)。もしアクトハウスに「野口さんと一緒に働いてみたい」という声が届いたら、おつなぎしますね。ちなみに、現時点で具体的な案件はあるんですか?お話できる範囲で結構ですので、教えてください。
「ありがとうございます(笑)はい、具体的な案件、ありますよ!今は『人材事業』です。詳しいことは言えませんが、ここでさっき言ったアプリ開発が出てくるんですよ。私自身、アクトハウス参加前はモノづくりに対して苦手意識がありましたが、アクトハウスで作り方の基礎をきちんとおさえることができたので、私にもできることはたくさんあるんだなと理解できましたし、アプリ開発の初期段階、要求事項の整理や要件定義では、アクトハウスで学んだことをそのまま活用することができました。結構、ノート見返していましたよ」
▶ラッキーですね(笑)
「ほんと、私、ツイてると思います。ラッキーガール♪」
▶また言っちゃった(笑)。でも、そうやって「ラッキー」と自分で思って、引き寄せていくのもスキルですよね。ポジティブなスタンスやマインド、そして「野口スマイル」が、次のラッキーを引き寄せているように感じます。きっとそんな野口さんに魅力を感じて良い人材も集まってくるのでしょうね。
「褒め過ぎですよ(笑)」
▶いつか、アクトハウスの卒業生が、野口さんの会社で事業運営に携わる、という事例ができたら、楽しそうですよね!そのときには、野口さんの会社とアクトハウスを繋いだパイプ役が野口さんなんですよ!という事例のインタビューをさせてくださいね。
「いいですね!アクトハウスは、参加した期を問わず卒業生が繋がり続ける仕組みがあるので、本当に実現できる気がします。私、ラッキーガールですし(笑)。だから、そんな日が来るように私もがんばります。今日はありがとうございました」
【取材・撮影:アクトハウス編集部】
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