「休学→IT留学→海外インターン→海外就職」という大学生。
本インタビューの概要
今回は大学生でアクトハウスを卒業後、インドで海外インターンに挑戦した髙橋さんにお話をお伺いしました。
就職や将来の不安のなかで
▶アクトハウスへの参加経緯は?
「憧れていた大学に入り、サークル活動、勉強面共に充実した大学生活を送っていました。しかし1年生の夏休み、サークルとバイトに明け暮れていた生活の中でふと「このまま4年間学生生活を送った後、自分は将来どうなりたいのか?」という疑問・あせりを感じるようになっていたんです」
▶あせりとは…?
「はい、例えばビジコンや社会人セミナーなど、活躍されているビジネスパーソンの方々と接する場へ積極的に参加すればするほど、先の就活や将来に対する不安が大きくなっていくという…。そんな中で「自分の単価を上げなくては」と考えていたところ、まず思いついたのが留学でした。ところが…」
▶ところが?
「留学経験者の先輩のアドバイスで、「英語はあくまでコミュニケーション手段であって、英語を使って何をしたいのかという明確な目的がないのであれば、お金も時間も無駄に費やしてしまうからやめたほうがいい」と言われました。そんな時、同じ学部・同い年にして自分でネットビジネスを起こし、運用している知人にインスパイアされ、プログラミングに興味を抱いたんです」
(アクトハウス同期の女子メンバーとセブ島にて)
1年間の休学を決意しIT留学へ
▶そこでプログラミングの登場なんですね。
「そうですね。でも文系の私にとって、エンジニアの世界は全く無縁の世界なのでは…という先入観もありました」
▶やっぱり不安はあったんですね。
「まったく初めてのジャンルですし、もちろんありましたね。でも、新しいことを始めるって、こういう怖さと向き合うことなんだって自分に言い聞かせました」
▶自分との戦い。
「最初はそこからでしたね…。でもエンジニア、プログラミングの世界は「アイデアを形にできるクリエイティブな仕事」であることにすごく惹かれてきたんです。そんな中で偶然にもアクトハウスの広告が目に留まり、まずはスタッフさんと面談させていただき、参加を決意しました。1年間の休学、そしてセブ島へのIT留学の決意は、そこで同時に固まりました」
▶アクトハウスでは何ヶ月のコースを?
「やるならガッツリ、ということで6ヶ月コースです。休学の手続きにはすぐ入りました。プログラミングと英語、そしてビジネスとデザインも学ぶのは大変そうだったけど、メンターさんがいわゆる個別指導みたいな感じの少人数で学べるというのが、身につくまでじっくりやりたい初心者の自分には合ってそうだな、と思ったのが選んだ理由です。半年間、ゼロからやってみようと決めました」
完全IT初心者からのスタート
▶参加時のスキルは?
「まずITに関してですが、パソコンを触るのは主にネット検索と大学の論文作成でwordを使うぐらいで、HTMLやCSSの知識など全くない完全初心者からのスタートでした。ビジネスに関してもMECE/3Cといったフレームワークの用語は知っているものの座学レベルで、実際に社会に出たことがない学生の私にとって、ビジネスというのが一番漠然としていた気がします」
▶英語に関しては?
「普段から洋楽を聴いたり、TOFELのための勉強をしていたのですが、いわゆる「受験英語」止まりで、アクトハウスの6ヵ月コースが私にとって初となる語学留学でもありました。正直最初は、自分の拙い英語を話すのが嫌だったりしたのですが…フィリピンはオープンでフレンドリーな方々が多くて、すぐに環境にも慣れることができました。気が付くと、積極的に話せるようになっていました」
留学中に「将来の選択肢」が増えてきた
▶プログラミングでは何を学びましたか?
「6ヵ月のなかで、実際に自分でWebサイト/サービスを作る上で必要となる知識を一通り教えていただきました。HTML/CSS/JavaScriptといったフロント周りはもちろん、現代主流ともなっているレスポンシブや、企業サイト等で利用される事が多くなったWORDPRESSの実装に関しても手を動かしながら学ぶ事が出来ました。また学んでいくうちに、フロントエンドやバックエンドといった制作領域やそれに伴う職種の知識がつき、今まで自分が知らないエンジニアという職種、考えた事のなかった将来の選択肢が留学中に新たに開けたような気がしています」
▶プログラミングはいまどのように活かされている?
「私はアクトハウスを卒業後、インドにある編集社でインターンをしていたのですがそこで任されたのがWebに関する業務でした。「新しいWeb上でのビジネスを運用したい」とのニーズがあり、そのサービスのコンセプト決めから、デザイン制作、さらに現地でのパートナーとなるエンジニア採用を行う中で、アクトハウスで学んだ事がフルに活かせたように思います」
インドでWeb&英語の仕事に
▶インドでお仕事ですか…! どんなことを?
「現地のバンガロールに拠点を置く、日本人向けフリーペーパーを発行する会社で新規事業としてWebサービスを構築する仕事をしていたんです。また、週1回インターナショナルスクールで日本人の子供達に数学を教える先生のサポートとかもやっていたんですよ。あ、あと飛び込み営業なんかも」
▶日本でもキツい飛び込み営業まで(笑)
「それをインドでデビューという(笑) しかしここで、インド人のビジネス意欲や日本人に対する印象を調査する事ができ、新規事業のプランニングに役立てる事ができたんです。Webの新規事業としては、フリーペーパーと並行して、顧客が店舗情報とともにWeb上で優待クーポンを発行して実店舗で利用できたり、店を評価、お気に入りに登録できるサービスを提案し、制作作業に携わっていました」
▶では、英語も役立ったのでは…?
「むしろ英語しか頼れないという状況ですね(笑)。アクトハウス卒業後すぐにインドに渡った事で、継続して英語を使う環境に身を置く事が出来たのが良かったです。インドではインターン先の社員さんとの会話や現地のパートナーエンジニアとの英語でのやりとりが多かったため、改めてセブでの6ヵ月、英語を勉強した事のリターンを感じました」
アクトハウスでのビジネス講座体験が実社会で
▶アクトハウスのビジネス講座での学びは?
「6ヶ月コースの実践トライで、そのときはアクトハウスの中でチームを結成し、そのサイト制作チームに入ったことですね。二転三転しつつ、そこでサイト作りの現実をきちんと知ることもできました。6ヵ月コースならではカリキュラムって感じで本格的でした。楽しいこともあって、頑張らなきゃいけないこともあって」
▶その体験はインドでも活きました?
「活きましたよ、いやホントにこれは…(笑) 実はインドの職場で、まさにアクトハウスで学んだのと同じようなシチュエーションでウェブサイトを作ることになったんです。アクトハウスにいた時からメンターさんに「めげちゃいけない、この状況の案件はよくあることなんだ」と励まされていた通りでした。そうやって事前にリアルな経験していたからこそ、実社会のなかで同じような状況になった際に、そこで単に凹むのではなく、むしろ前向きに取り組めたんです」
▶具体的にはどのように…?
「Webを作るのであれば、単に作り屋さんになっちゃいけない。きちんと系統立ててコンセプトからブランディングに取り組み、デザインやマーケティング施策も連動させること。さらにいつまでも作ってばかりいては周りに言われてしまいますから、制作の時間的にも早く「形という結果」に可視化して社内のメンバーに見せるということを心がけました」
▶確かに時短も重要ですもんね。
「そこは意識しましたね。さらに、自分のなかで制作のひとまずのゴール、そして作ること自体は決して最終地点ではないので、サイト運営自体の目標を決めることを実践していました。「現在地は変わっても目的地は変わらない」というブレない仕事の仕方はアクトハウスのなかでも印象的な学びだったんです。インドでも「そうか、あの時のこれはこうやって活かすんだ」って、点と点が線になっていく感覚を楽しみさえしながら、仕事に打ち込む事が出来たんです。ITの仕事、Webのコツ、英語でのコミュニケーション。6ヶ月のセブ島留学をすぐにちがう国で試せたのは、自分にとってまたとない収穫でした」
パズルのような感覚で
▶アクトハウスでは勉強はツラかったですか?
「最初の3ヶ月はとにかく授業数もみっちりで覚える事が多かったので、正直大変でした…。しかし一緒に学ぶメンバー、メンターさんがわからない事があった時にすぐに聞きに行ける、教え合える環境があったので、極端に苦になる事もなかったです。慣れてくると、パズルを解く感覚でプログラミングにはまっていましたよ。分かってくると急に面白くなるんですよね、やっぱり」
▶セブ島での週末は?
「セブ島だからいつも海に行っていると思いきや…私がセブで初めて海に行ったのが元旦、つまり渡航後2ヶ月以上したくらいです(笑)。勉強が楽しかったんで、もう学ぶことに明け暮れていたんですね。しかしセブは物価が安いので、合間にスパに行ったり、おしゃれなカフェも多いので、ローカル雑誌でリサーチしたお店を回ったりしていましたね」
意義ある1年間の休学
▶この1年は激動でしたね(笑)
「そうですね(笑) 非常に内容が濃い、将来に繋がる休学期間を過ごしています。セブ島のアクトハウスに6ヶ月、その後すぐにインドの雑誌編集社でインターン。あっという間ですね。もうすぐ終わる1年間の休学を経て、今後は大学に復学し、また学生生活に戻ります。自分が作りたいサービスのアイデアもありますし、これからさらに勉強してスキルアップしていきたいと思っているんです。この1年間でやってきた事を生かしつつ、今のモチベーションを維持して、挑戦し続けたいですね」
▶サービスのアイディアもあるんですね。
「アクトハウス時代にも授業の課題でブログの運営をほぼ毎日していたり、インドにいく前にも新たにインド用ブログを開設し、現地での生活情報からコラム記事などを定期的に発信していました。そういった体験からいろいろな知見が自分のなかで醸成されていってます。今はかたちにしたいものがたくさんあるんです」
(セブのお祭りにアクトハウスメンバーと)
アクトハウスでの想い出
▶メンターさんとの思い出は?
「思い出、ありすぎますね(笑) メンターさんはどの方もそれぞれ経歴の違う、個性的な方々ばかりだったので、個別にお話を伺ったり、人生相談も毎日のようにしてました。同期のメンバーと同じぐらい信頼できる存在です」
▶授業では何が印象的でした?
「勉強面で特に印象に残っているのはプレゼンテーションです。アクトハウスではビジネス講義で、テーマに沿ったプレゼンをメンバーの前で行う機会が多かったのですが、回数を重ねるごとに他のメンバーの成長が目に見えて感じられ、それが自分にとってもいいモチベーションになりました。アクトハウス内のチーム名を決める際のプレゼンは特に印象に残っています。あと、初期のルームメンバー7人で『nanaterrace』(ナナテラス)というチームを結成し、ブログ運営を始めたのも想い出に残っていますね」
(アクトハウス同期のブログ運営チーム「ナナテラス」)
シェアハウスは正直不安だった
▶シェアハウスの感想は?
「正直、シェアハウスは初めてだったので最初はうまくやっていけるか不安でした。しかも6ヵ月ですから。しかし、一緒に生活していると驚くほど急速に距離が縮まり、いつからか一人でもいないと寂しく感じるようになっていました。また一緒に過ごしているからこそ、相手の成長がすぐわかるので、自分の勉強のモチベーションも下がる事なく、いい緊張状態を保つ事ができたように思います」
▶良い仲間と出会えました?
「本当に何でも相談できる、お互いに高め合える仲間と出会えたと思っています。アクトハウスを卒業してからインドでインターンする事が決まっていたので、旅立つ前に連絡を取ったのもアクトハウスの仲間ですし、アクトハウスを卒業した後もよく連絡を取り合っています。それぞれが頑張っている姿を見ると、自分のモチベーションも自然と上がる、私にとって常にプラスを与えてくれる存在です」
(シェアハウスとのひととき)
インドはやっぱりすごかった
▶アクトハウス卒業後、インドの想い出は?
「現地でエンジニアのパートナー探しをした時の事は鮮明に覚えています。社内で制作にアサインできる人材がいなかったため、私が主にサービスのコンセプトからデザインを行い、実際にそれを共に制作するシステム会社のパートナーを現地で探す事になりました。フリーランスから日系企業向けの制作経験が多いオフショア企業、日本との仕事経験は無いものの欧米企業と数多くの仕事をやってきた現地の敏腕制作会社など、本当に様々な方々と直接やり取りし、見積もり交渉も行いました」
▶英語で見積もり交渉まで…
「言葉の壁がある分、誤解や認識の齟齬が生まれないよう何度もメールのやり取りをしたり、話し合いの場を多く設けました。インド人の仕事に対する真面目さ、対応の早さに感銘を覚えた次第です」
とにかく何でもやってみる
▶外国での就業体験は、刺激がありそうですね。
「本当に様々な意味で、毎日刺激しかなかったですね。正直、インドに行く前は評判も含め、インドに対して全くいい印象がなくて…。着いてから最初の1ヶ月の間にも色々なトラブルにも見舞われたので「帰りたい…」とも思いました。しかしセブ島でもそうでしたが、とにかく何でもやってみようって」
▶だんだんと海外慣れもしてきた…?
「う〜ん、そこはまだまだかもしれませんが(笑)、なんだかんだと適応力はちょっとづつ出てきたのかもしれません。生活に慣れてくると周りがだんだん見えてきて、いつしかインドに魅了されている自分もいました。私が滞在していたバンガロールは、ITの中心地でもあるので、インドにいるとは思えないほど洗練された地域もあれば、イメージ通り牛が横断するローカル地域まで様々な顔のある都市でした。現地の知り合いが増えるほどインドのより深い面を知ることができ、私が勝手に抱いていたインド人の固定概念も一気に吹き飛びました」
両面でスキルを伸ばしていく
▶つぎなる夢は?
「アクトハウスの6ヵ月コースで学んだ延長線上に今回のインターンがあり「自分の学んだスキルが活かせた所」と「もっと勉強すべき所」の両面を経験する事が出来ました。今は、制作においても、言語面においてももっとスキルアップして自分ができる仕事の幅、自分の存在価値を上げたいと思っています。正直、自分が今後どういう道に進んで行くのか自分でもあまり想像できていないです。やりたい事とか挑戦したい事は色々とあるのですが、たまに自分でも驚くような選択をしたり、ビビッときたものに突っ走ってしまう所があるので…。しかし、この一年で将来への焦りみたいなものはなくなりました。自分で決めた事であれば、どんな選択をしても後悔はないと思うので、積極的にいきたいですね」
▶最後に、これから「アクトハウス」へ挑戦する方々にメッセージを
「それぞれ目指す道は違えど、おそらくアクトハウスにやって来る方々に共通する事は「自分を変えたい」という意思・決断がある事だと思います。まずは自分が大きな決断をしてセブ島へ来たことに、一歩を踏み出せたことに自信を持って、何事も貪欲に、積極的な姿勢を持って取り組むことが大切と思います。あと、出会いを大切にして欲しいです。セブ島で出会う人は、自分の人生に影響を及ぼすキーパーソンかもしれないし、信頼のおける生涯の友になり得る人かもしれません。またセブの人々は陽気でフレンドリーです。やっぱりセブを楽しみたいなら、現地の友人を作るのが一番! その楽しさに気づいたら、いつしかセブが第二の故郷になっているかもしれませんよ(笑)」
大学卒業後の進路
(ご本人撮影のベトナムの海岸)
海外就職を果たし、ベトナムのIT企業に就職されお仕事をされています。
ベトナム人約300人、日本人は10数人という環境のなか海外でのキャリアを積んでステップアップされています。
【取材・構成:アクトハウス編集部】
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