「技術ブログ」は資産になる。ZennやQiitaで”信頼”をハックする方法

採用担当者は、あなたの「やる気」なんて1ミリも信用していない。

「未経験ですが、死ぬ気で頑張ります」。面接で繰り返されるその言葉は、彼らにとって聞き飽きたBGMのようなものだ。 実務経験のない人間が、自分のポテンシャルを証明する手段は一つしかない。 それは、言葉ではなく「行動のログ」を提示することだ。

GitHubのコミット履歴(草)と同様に、今、エンジニアの採用現場で強烈な武器となるのが「技術ブログ」である。 ZennやQiitaといったプラットフォームに蓄積された記事は、あなたが寝ている間も、あなたの技術力と思考プロセスを世界中にプレゼンし続ける優秀な営業マンとなる。

今回は、アクトハウスの「Marketing / Strategy」の観点から、技術ブログを単なる備忘録ではなく、自分というブランドの信頼をハックする「資産」に変える戦略について解説する。

履歴書よりも雄弁な「思考のログ」

なぜ、技術ブログが評価されるのか。 それは、完成されたポートフォリオ(成果物)からは見えない「過程」と「思考」が可視化されるからだ。

ポートフォリオを見れば、「何を作れるか」は分かる。しかし、採用側が本当に知りたいのは「壁にぶつかった時、どう解決するか」「新しい技術をどうキャッチアップしているか」という、あなたのOS(基本性能)の部分だ。

「Reactのレンダリング回数を減らすために、useMemoをこう使って検証してみた」

「非同期処理のエラーハンドリングでハマったが、原因はここにあった」

こうした具体的なトラブルシューティングや検証の記録は、あなたが日々の学習において「思考停止していないこと」の何よりの証明になる。

経歴書の「自己PR」欄に美辞麗句を並べるよりも、1本の質の高い技術記事の方が、あなたのエンジニアとしての解像度を雄弁に語るのだ。

ZennとQiitaは「現代の職務経歴書」だ

個人ブログ(WordPress等)も悪くはないが、就職・案件獲得を狙うなら、エンジニアコミュニティが集まるプラットフォーム「Zenn」や「Qiita」を活用すべきだ。

理由は単純で、そこには「評価の土壌」があるからだ。

「いいね(LGTM)」の数やストック数は、市場からの客観的な評価指標となる。無名の新人であっても、記事の内容が有益であれば、現役のトップエンジニアから評価されるチャンスがある。これは強烈な権威付け(オーソリティ)になる。

また、これらのプラットフォームのアカウントは、もはや「第二の職務経歴書」として機能している。 採用担当者は、応募者の名前をまずZennで検索する。そこに継続的なアウトプットがあれば、書類選考の通過率は跳ね上がる。

逆に、半年間何も発信していない人間は、「学習意欲が低い」と判断されても文句は言えない。

この事実は、残酷だがチャンスでもある。 学歴や職歴に関係なく、「書いた者」だけが評価される公平なゲームがそこにあるからだ。

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それは「日記」か、それとも「資産」か

ただし、何でも書けばいいというわけではない。 多くの初学者が陥る罠が、ブログを「学習日記」にしてしまうことだ。

「今日は〇〇を勉強しました。難しかったです。明日も頑張ります」。 これはただの日記だ。自分以外の誰の役にも立たない文章は、資産にはならない。ゴミが増えるだけだ。

信頼をハックする技術ブログの鉄則は、「Give(他者への貢献)」の精神を持つことだ。

「自分と同じエラーで苦しむ未来の誰かを救う」

「公式ドキュメントが分かりにくい部分を、図解で噛み砕く」

読み手を意識し、情報の粒度を整え、再現性のある情報を発信する。 この「ユーザー視点」でのライティング作業は、そのまま実務における「仕様書の作成」や「コードの可読性への配慮」に通じる。

マーケティング思考を持って技術記事を書けるエンジニアは、コードを書かせても、独りよがりな実装をしない。採用担当者はそこまで見抜いている。

インプットは「書く」ことで完成する

「まだ知識が浅いから、書くことがない」という言い訳は通用しない。 むしろ、理解が浅いからこそ書くのだ。

「誰かに教えるつもりで書く」という行為は、学習の定着率を劇的に高める(ファインマンテクニック)。 曖昧な理解のままでは、文章にできない。

書く過程で自分の無知に気づき、調べ直し、また書く。この往復運動こそが、本当の意味での「スキル習得」だ。

アクトハウスの受講生たちは、日々の課題と並行して、学んだことを即座に記事化する習慣を叩き込まれる。

最初は拙い文章かもしれない。しかし、180日後に積み上がった数十本の記事群は、彼らが半年間、どれだけの熱量で技術と向き合ったかを証明する、紛れもない「血と汗の結晶」となる。

書け。コードと同じくらいの情熱を込めて。

その1ページが、いつかあなたを救う最強のポートフォリオになる日が来る。

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著者:清宮 雄(アクトハウス代表) 起業家・ブランドアーキテクト。2014年にセブ島でIT留学の草分けアクトハウスを設立。「ビジネス×テック」をテーマに、時代に左右されない強靭な個の育成=「+180 ビジネステック留学」の戦略・運営を主導。

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