【基礎学習06】デザイン編|体験と論理をつなぐ創造のレイヤー
「見た目」より、奥深いもの
デザインに関心を持つきっかけの多くは、「かっこいい」「かわいい」といった感性から始まります。
確かにビジュアルの美しさは、魅力を直感的に伝える強力な要素。
ただし、ユーザーが何かしらの目的を持って操作するWebやアプリにおいて、デザインは単なる装飾にとどまりません。
情報の優先順位や導線の設計、フォントの可読性や余白のバランスなど、一つひとつに意図があり、根拠があります。
言い換えれば、デザインとは「伝える手段の選び方」そのものであり、感覚だけではなく論理に支えられた構造だと言えるでしょう。
ユーザー体験という視点
たとえば、初めて使うアプリでどこをタップすれば良いのか迷うようなUIに出会うことがあります。(※UI:User Interfaceの略で、ユーザーと製品やサービスとの接点=ユーザーが直接触れる画面や操作部分のこと)
これは「美しいけれど使いづらい」状態であり、見た目の完成度と体験価値が乖離している典型。
優れたデザインは、ユーザーの行動を予測し、意図を先回りして設計されています。
たとえばECサイトでは、「カートに入れる」ボタンの色や配置が売上に直結するように、体験設計はビジネス成果にも密接に関係する。
美と機能、感性と論理。この両方を行き来できることが、デザイナーとしての重要な基礎力です。
AIの台頭と、使い手の質
近年、生成AIによってデザインのプロトタイプやビジュアルモックを高速で生成できるようになりました。
MidjourneyやDALL-Eを用いて作成されたキービジュアルや、Figma上でのAIアシスタントによる自動配置、AdobeのFireFlyなど、業務のスピードは加速度的に向上しています。
とはいえ、それらを「使いこなす」ためには、色彩・余白・レイアウトといったデザインの基礎が求められます。
生成された成果物を評価し、適切に修正・選別できる目こそが「人×AI」の本質であり、その知見を育てるのは日々の観察力と実践の積み重ね。
AIを活用するためにも、判断軸となる原理原則を身体化しておくことが、今の時代には不可欠となっています。
プログラミングとの連動学習
Figmaでワイヤーフレームを作ったあと、それをReactでコーディングする。
デザインから開発へのスムーズな橋渡しができる人材は、現場で強く求められています。
たとえば、マージンやパディングを指定する意図を理解した上でCSSを書けること。
ホバー時のインタラクションをUXの観点から実装できること。
こうした知識の連動は、デザイナーとエンジニアの共通言語を生みます。
近年は「デザインエンジニア」「フロントエンドデザイナー」といった越境型のハイブリッド職種のニーズが高い。
デザインと開発を分断せず、プログラミングと並行し学ぶ姿勢が、キャリアの幅を広げていきます。
AIが指数関数的に進化する今、この越境型スキルと経験に高い価値が置かれているのは言うまでもありません。
情報設計という目に見えない技術
「見た目」はあくまで表層です。
その背後には、どの情報をどう並べ、何を目立たせるかという「情報設計」が存在する。
たとえば、LP(ランディングページ)では、ファーストビューに何を置くかでコンバージョン(商品購入、資料請求、会員登録、お問い合わせなど)が大きく変わります。
あるいは、ナビゲーションメニューの構造がシンプルであるほど、ユーザーは迷わず目的にたどり着けます。これはまさに「視覚的なロジック」の設計。
AIが生成するアウトプットを評価する際にも、単に美しさを問うのではなく、「これは目的に適しているか?」という視点で見る習慣が、この力を育てます。
手を動かし、目で確かめ、感覚を研ぐ
デザインは、理屈で理解したことを、実際に仕事を通し知見を深めることで身についていきます。
そして、他者の成果物を観察し、自らも制作し、AIツールと協働する中で、目と頭の両方が磨かれていく。
美しさと機能性を両立する力。それは一朝一夕で身につくものではなく、蓄積と実験の先に現れるバランスです。
アート&サイエンス。
自分だけの視点を持ち、そこに論理を添えて提案できる人材は、どんな環境においても求められていくでしょう。
著者:清宮 雄(アクトハウス代表)
【ゼロから学ぶ】基礎学習シリーズ01~08
本シリーズは全8篇に分け、アクトハウスで学ぶ越境型スキルの基礎を知るシリーズです。
実践環境、アクトハウスで統合スキルを実装する。
このシリーズで語ってきた思考や技術を「連動性のあるスキル」として習得するには、実践的で体系的な学習環境が必要です。
その環境こそが、スペシャリストよりもゼネラリストを育成する越境型人材を輩出している「IT留学のアクトハウス」。
ひとつひとつのジャンルは磨きつつもこだわらず、複合スキルを持っておく柔軟性。トレンドや、ジャンルの栄枯盛衰に対応できる自分を作っておく。
ここでは、AIと並走する統合スキルをコンセプトのひとつに、教科書ではなくインプットと100日間に渡る実践を通じ、スキルだけでなく「自走力」や「構想力」まで育てるカリキュラムが用意されています。
もし、あなたが「変わりたい」「武器を持ちたい」と本気で思うのであれば、分断された学びではなく、統合された学びを実装してください。
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