【初心者必見】「AI×プロンプト×プログラミング」の考え方と学習法
AIの時代が本格的に到来
近年、AI技術の進化はめざましく、私たちの生活や仕事に深く関わる存在となっているのはご存じのとおり。
ChaGPTにGEMINI、ClaudeさらにはDeepSeek-R1などの生成AI、またYOLOやResNetやRoboCatなどなど…。
その中でも、その開発の中心=プログラミングにおいて特に「プロンプト・エンジニアリング」という新たな分野が注目されています。
現役のエンジニアたちにとっては、プロンプトは日常すぎる言葉でもありますが、意外とまだここは現場以外では浸透していないことも事実。
〜プロンプトとは?〜
プロンプト=指示。
AI(特にChatGPTなどを実装しているプログラミング用のエディター等)に対して「こうしてほしい」と指示や質問を伝える文章や言葉のこと。もともとの意味は「促すもの」や「きっかけ」という意味。良いプロンプトを出せると=書くと、AIからより正確で役立つ回答が得られ、大幅な作業効率化や向上が得られる。プロンプトには、質問形式、指示形式、条件指定(例:「箇条書きで答えて」など)など色々なスタイルがある。
ちゃんと”プロンプティングする”のに必要なこと
プロンプト(=AIへの指示出し)をなんとなくイメージしたところで、ちょっと「日常」に置き換えてみましょう。
例えば、普通にAIに「東京ディズニーランドの行き方は?」と聞いても、広範囲かつ詳細に教えてはくれますが、、、
あなたが「車で行きたいのか」「電車で行きたいのか」、そもそも「どこが出発地」で「何月ごろ行くのか、夏休みなど繁忙期か」によって、知りたい回答は異なりますよね。
AIから「もっと詳細に質問してもいいよ、交通機関は何?」的にうながされてやっと「ああ、そうか」と、質問し直すこともあるかと思います。
これは、日常会話のちょっとしたことだから、そこそこいい加減な会話で良いですが….「仕事=プログラミング」になると。
“プロンプト出来てない”ことになっちゃうんですね。
いやいや修正して指示を出し直せばええやん、と思うかもですが、それはそのとおり。
でもそこで「そもそもプログラミングの基礎、応用、経験」がないと、質問し直せないですよね。
ここがポイント。
知らないと、進まない─。
ディズニーランドの質問の例で言えば、まず大前提として、質問している本人が、
・日本語がペラペラで
・読み書き余裕で
・ChatGPTが言っていることをすぐわかり
・質問返しされても「ああそうね、おっしゃるとおり」
と、日本語や日本の生活習慣の”プロ”だからこそ成立している。
さらに、”プロ”だからこそスムーズに次の展開、
・「じゃあこう聞くかな」
・「こう聞いてもいいかも」
・「あそうだ、ついでにアレも聞いておこう」
なんて、どんどん「質」や「解像度」を上げることができるはず。
指示の解像度を上げられること。
これは「プログラミングのAIプロンプト」も同じことなんですね。
つまり”プログラミング”を知らないと、AIに指示できない
プログラミングにAIを起用・多用するのは必須の現代、また今後は「もはやコードは書かない」という時代にもなってきそうですが、そのときに…
指示を出すエンジニア側に知識や経験がないと、そのコードの質も上げれず、問題解決もできず、AIが微妙な提案をしてきた際にも指摘や改善できず…仕事になりません。
AIを盲信してコードを重ねっていても、そのロジックやAI側の狙いを理解してないと、何がどうなっているかわからないんですね。
ChatGPTから東京ディズニーランドの行き方をすべての交通機関の行き方でもらっても「ありがたいけど、それじゃない」「じゃあこう聞くか」とすぐ思える・軌道修正や細分化できるのと同じで、プログラミングにはさらなる高度な専門性が必要です。
知識や経験があればあるほど、指示(プロンプト)も修正も正確になる。
だからこそ、これはプログラミングに限ったことでもないですが、
《AIを仕事で使いこなすためには、その分野の知見が必要》
となるわけです。
自動運転の車に乗る際に「そもそも普通免許」が必要なのと同じこと。
ブレーキとアクセルの役目も場所も知らず、車には乗れないわけですね。
このあたりは記事『AI時代のWEBエンジニアこそ「基礎と経験」が武器になる』もどうぞ。
AI丸投げから「共存」への回帰
なんでもかんでも自動化、というイメージや風潮から、AIの現在が「人間との共存」に回帰したり、人ベースで常に考察されているのも興味深いところです。
2025年現在、「拡張知能(Extended Intelligence: EI または XI)」という概念ではAIの活動範囲はいうなれば限定的で「人間の能力を補完・拡張」する役割に重点。
人間と同等以上の知能を持つ自律AI「汎用人工知能(Artificial General Intelligence: AGI)」に関しては独立型と言われつつも、制御不能のリスクから、やはり「人との絡み・影響」をベースに議論され、その行く末が議論・研究されています。
円熟を進む拡張知能(EI/XI)と汎用人工知能(AGI)、人の融合。
双方の概念や技術に関して、プログラミングを担うエンジニアはまさに恩恵や影響を受けるポジションにあります。
AIと仕事するため「基礎と応用を学ぶ」
現在すでにエンジニアとして大活躍している方々は、AIが現場に大きく浸透する前からプログラミングの勉強をしていた人たち。
つまり自然にプログラミングの「基礎・応用・経験」を積んできている方々です。
例えばHTML/CSSのマークアップから始まり、フロントエンドならJavaScript、フレームワーク・ライブラリ、WordPress絡みでバックエンドのPHPの知見も持ち、Git / GitHubを使ったコード管理はもちろん、API連携なども。
また、デザインとの連携でのレスポンシブデザインなども、当然入ってきます。
こうやって簡単に挙げるだけでも「じゃあ全部、AIに」は無理な話であり、、、もしそれが出来たとしても「これらプログラミング言語や技術の意味・構造」がわかってないと、仕事として受諾も納品もできません。
こういった研鑽や知識、情緒的なことも挟むならば「わからない、できない」という葛藤も含め、多くの経験を積んできた現役最前線のエンジニアたち。
そのうえで、近年にAIが現れ、AIを「活用」し「相棒」として、仕事に取り入れています。
プロのエンジニアたちは、生成AIツール「Claude」などの言いなりや丸投げでなく「なぜAIはそう提案してきたか」や「なるほどその手が」「それはちょっと違うかも」と、常に考え、無言の対話を重ねています。このやりとり自体がまた”勉強・経験”になっている。
同じくコード生成のサポートツール「GitHub Copilot」なんかとも仕事しながら、自分の経験や知識を重ね合わす。その必要さえもないところは文字通り流れ作業もあるものの「何が起こっているかわかっているから、全力で流せる」状態。
そしてAIのおかげで「単純作業からは開放された」ということで、よりクリエイティブなことに時間を割いたり「単純に1案件1仕事にかかる時間が削れているので他の案件をできるようになり稼ぎを増やす」なども可能になっています。
すでに土台があるからこそ「超優秀な部下・チーム、ときに先生でもある=AI」を使いこなし、飛躍的に作業効率を上げているんですね。
これからエンジニアの業界に入る人たちも、まずは基礎や応用を学び、それらを理解し自分に実装したうえで、AIを使うステップアップが当然必要。ちょっと面倒でも、最初は茨の道でも、そこはやる。
でないと、開発現場において先輩エンジニアらとの「会話」自体が成り立ちません、ということは、そもそもそういった会社から入社の時点で拒否されてしまいます。「全然わかってないな」と。
ビギナーが思いがちな勘違い
プログラミングの勉強前に生じる、勘違い。
「AIの時代だし、プログラミング学ぶ意味あるの?」
「もうコード書かない時代になるんでしょ?なんで学ぶの?」
このような勘違いは、わりとまだあります。
勉強する前や、キャリアチェンジに踏み切る前の不安、あるいは日常がコンフォートゾーン(挑戦する前)にいる際に出がちな疑問でもある。こう思ってしまう気持ちもわかります。
しかし、ここまで当記事を読んでくださってきている方はお察しの通り、
「そもそもプログラミング知らないと、指示も修正も出せなくね?」
なんですね。
自分がわかってないものを、お客さんに提出できますか?ということなんです。
20年?意外と古い「AIとエンジニアの深い関係」
ここで、閑話休題。でもエンジニアになるなら、知っておきたい小話。
ちょっとだけ「AIとエンジニア」の歴史を振り返るとー。
「AIとエンジニア」という”相棒同士”のタッグの歴史は2010年代までさかのぼります。
この頃からすでにDeepCodeと呼ばれる機械学習(Machine Learning)アルゴリズムを使ったコード解析・バグ検出ツールが登場してるんですね。これが15〜20年前。
そして、AIの役割が飛躍的に高まった時期といえば、やはり2020年以降。
2021年にリリースされたOpenAI(2015年にイーロン・マスクやサム・アルトマンで設立されたAI企業:研究機関)の「Codex」によって、自然言語からプログラムコードを自動生成できるようになりました。AIとエンジニアの関係性において、またプロンプトAIという実際の仕事のアップデートとしても、ここが潮目と言えるでしょう。
この2021年には、今や定番のひとつ「GitHub Copilot」もリリースされ、開発補助AIが急速に普及していきます。そして2022年、あのChatGPTが登場。
こうして、生成AIによる「コードの自動生成・コードレビューの自動化・バグ修正提案」という3種の神器を、モダンエンジニアたちは全員手に入れたことになります、それまでに培った膨大な基礎学習や現場経験を後ろ盾に。
こうしたAI成長の背景は、大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)が急速に発展したことが大きなポイントとなっています。
AIと仕事するために、よりプログラミングを追究するプロたち
さて、AIと共に15〜20年も前から少しづつ歩みを進めている現代エンジニアたちは―。
現在では「AIともっと深く効率的に仕事するために、現場経験をもっと積みたい、もっと勉強をしないと」というのがひとつのデフォルトとなっています。ラクになったから何もやらない・考えない、とはむしろ逆の流れ。探究心と前進。世の中のインフラ、社会を支える意義の高い仕事であることの誇りと緊張感は途絶えることはありません。
AIとのコミュニケーションは、プログラミングに限った話でなく、日常でAmzonのアレクサや、ChaGPTに「精度の高い、簡潔な質問」をするのと同じこと。ちゃんと聞けばちゃんと応えてくれるAIですから「質問力:質問する側の能力」「使う側のセンス・知見」がより問われていくわけです。
ついでに、AIはたまに間違いや曖昧、回答ズレも当然ありますから、それも「プロ」として許容します。
リカバリーは、人間。AIとの共存。
会話や日常程度のAIツールでは、わりといい加減に聞いても察してくれるようにはなってきたものの、それは「やり直しが効く」「間違ってもいい」「別に大したことでもない」というのがベースにあるからこそ。さらにユーザーは「ま、あとでググってみてもいいし」というのがあります。
はい、また重要ワードきました。「ググる」です。
プログラミングに話を戻すと、この「ま、あとでググってみてもいいし」がまた大きなポイント。Google検索、もちろんSUPER必須です。
エンジニア=ググラー、とも言えるほど、彼らは卓越した検索能力と検索勘を持っています。これも「プログラミングを知っているから」できる質問力と調査スキルなのは言うまでもありません。
そう「詳しくないと、やったことないと、話にならない」のがIT業界。特にプログラミングのような複雑なジャンルは。
AIを扱えるエンジニア/ビジネスにパーソンになるために
AIを扱えるエンジニア/ビジネスにパーソンになるために、そのジャンルの基礎・応用・経験を積みましょう。
それが特に問われる・わかりにくいジャンル、学問のひとつが「プログラミング」です。
どういうロジックなのか、マークアップとは何なのか、どういう技術があって、どういうコードが適切なのか、想定される先々のトラブルは何なのかを逆算して「AIに改善を促したり、どう微調整しながらロジックを組むのか」などなど。
AIと共に生きることは確定している近い未来というか現代において「無知のAI頼り」は、ビジネスシーンでは必要とされません。
何も詳しくない、トラブル対処や想定もできしない空っぽの人に、依頼できる仕事なんてないからなんです。ゼロから何かを作るのと同じかそれ以上に「完成したプロダクトのエラー発見や対応」「運用」なんかが大事な仕事にもなってくる。
人工知能が成長を遂げるほど、ゼロイチのプロダクトよりも「出来たものをどうしていくか」の比重もさらに多くなるでしょう。
AI丸投げだと無知になる。だからこそ実践、経験、学習。
AI活用の”間違ったワープ感覚・全能感”に注意なのは、プログラミングのみならず「文章・メール・チャット」などでも同じこと。
ちゃんとビジネスのマナーやネゴシエーション、トーンを知っておくからこそ正しいAIアシストを活用できるんですね。
コピペだけで文章を使用してその場はしのげたとしても…生のミーティングを客としたときに、無知はバレてしまう。
「ああ、話せないんだこの人…」「知らないんだ、随分メールのときと違うな…」「ん?自分が書いたチャットも覚えてないのか、さては全部AIだったか…?」と。
そのような時代に、私たちは生きてるんですね。
AIプロンプトSEへ。IT留学相談は「土日祝」もOK
AIを正しく扱える、ビジネスエンジニアへ。
半年間の鍛錬の中で、100日フリーランス実践にも取り組む。
IT留学のアクトハウスではカリキュラムに「AIプログラミング」ができるようになるための学習カリキュラムを組み立てています。
また、UI/UXのWEB「デザイン」やマーケティング「ビジネス」そして「英語」のスキルを修得。
次世代のマルチエンジニアを育成し、世界で勝負する独立フリーランスや起業家も多数。
知る人ぞ知るアンダーグラウンドコミュニティ、なのに新居で拡大し10周年。
ご相談はいつでも、土日でもOK。
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著者:清宮 雄(アクトハウス代表)