第4回:会社に辞表を出して独立を決意するまでに考えた重要なこと

連載『こうして僕は新卒11ヶ月で会社を退職しフリーランスとして独立した』

会社に辞表を出して独立する

さて、これまでサラリーマンのメリットやデメリットをお話してきましたが、それでも筆者が会社を辞めてフリーランスになると決意した経緯をお伝えしようと思います。
 

会社員は時間とお金のどちらが大切なのか

唐突ですが、皆さんは時間とお金のどちらが大切でしょうか。
今日の労働市場では全ては時間とお金のトレードオフの関係にあり、私達は自分の時間を企業に売って「お金」という対価を貰っています。

一切仕事をせずにお金だけもらえるなんてことはありません。

しかし、この「お金」こそが、世のサラリーマンを平気で何時間も働かせて嫌な上司とも辛抱して仕事をさせる程のパワーを持っているのです。

大半のサラリーマンは、「お金」の為に働いており、筆者も同じでお金の為に会社で働いてきました。
ここで、「お金の為に働いている人ばかりじゃない」という声が聞こえてきそうですが、本当にそうでしょうか。

もし、あなたの手元に3億円の小切手を渡されたら今すぐ会社に辞表を出して好きなことをするのではないでしょうか。
大金を手にすればきっと大半の人は今の仕事なんかすぐに辞めるでしょうし筆者もそうするでしょう。
本当にお金の為だけに働いていないと言える人は一握りの人達です。

なので大半の人は時間とお金のトレーディングをしているのです。
実はこれは会社員でもフリーランスでも同じ事なのですが、その中身が極めて重要だと考えます。

 

仕事の報酬は我慢やストレスの対価?

「なぜみんなは会社に向かっているのか」という問いに対しての答えは「お金の為」だと説明しました。
だからみんな金曜日の晩を楽しみに毎日デスクにしがみつくのです。

さて、ここで疑問に思うのですが「お金を稼ぐ」の本質とは一体何なのでしょうか?
筆者は行きたくもない会社へお金の為に行っていました。
なぜなら仕事を辞めると食べて行くことができないからです。

ここでかっこよく「会社に行くのはビジネスを学ぶ為だ」とあえて言わない理由は、お金さえあれば他に選択肢が無限に増えるからです。

つまり、筆者にとって「お金を稼ぐ」とは「自分の労働の我慢の対価」だったのです。
そして、「これはいかんな。」と思ったわけです。
 

「お金」というパラメータの重要さ

筆者が勤めていた会社は固定給の給与システムでしたが、前回に述べたように「成功したら会社の利益、失敗しても会社の責任」といった状態だったわけです。

つまり、言葉を選ばずに言うと必死にやってもサボっていても報酬は対して変わらないのです。
これを聞いた人の中には「報酬だけが目的で働くのではない」と思う人もいるでしょうが、それは間違っていません。

そう、「仕事の報酬は仕事」なのです。

しかし、筆者はそのシステムで働くことにインセンティブを感じることができず、どうしても仕事のモチベーションが上がりませんでした。

実際社員一人一人に細かいインセンティブ付けをして細かく報酬を支払うのは現実的に難しいです。
しかし「お金」というパラメータは、その人のエネルギーを刺激する非常に大切な役割を持っていると考えるのです。

なので、一番わかりやすい「お金」というパラメータがダイレクトに自分に反映される仕事を選ぼうと思ったのです。
 

組織で成功することに全く興味を持つことができなかった

そしてもう一つ、筆者は会社で何かを成し遂げることに興味が湧きませんでした。
自分のこともままならないのに、組織で何か成し遂げたいだなんて事を考えられるはずがなかったのです。
特に業界に革命を起こしたかったわけでも、偉い役職を求めて働いていたわけでもありませんでした。

会社が儲かるかどうかよりも、自分の時間の方が何よりも大事で且つ自分が持っていたビットコインの含み益がいくらになってるかの方が気になっていたわけです。

そして、だんだんと自分の思っている方向性と組織の目指す方向性とのギャップが見えてくるようになります。

組織に合わす為に自分に嘘をつきながら歯車として働く自分は、どんどん新しい事ができずに取り残されるんじゃないかとも思うになりました。

つまりは、筆者が働くのはここじゃないと思ったわけです。
 

さあ、辞表を出そう。自分の人生自分がCEO!

このように、大企業では大きなピラミッド型の組織が構成されており上を見だすとキリが無い程の「お偉い人達」がたくさんいます。

そのヒエラルキー社会の中では全てを自分の裁量で動かすことは難しく、ほとんどの意思決定は自分ですることができません。
なので前回話したような「配属リスク」「人的リスク」「環境リスク」が常につきまとうのです。

月日が経つに連れてどんどん自分のフットワークは重くなり、自分の意思決定権を他人に奪われます。

筆者はここで「それは御免だ!」と思い独立することを決意するのです。

理由は「自由になりたいから」です。

全ての意思決定を自分で下す為です。

単純にそれだけでした。

こうして筆者は「サラリーマン」という生き方を一旦捨てたわけです。

自分の人生は、常に自分がCEOであることを望んだのです。

しかし今後、ひょっとすると筆者ももう一度サラリーマンに戻るかもしれません。
ですがこのような大企業には二度と戻りたくはありません。

では、次回は実際にフリーランスになる為に、何を考えて何をしたのかについて話していきます。

>>つづき 第5回「フリーランスとして独立し自由を得る為に考えた戦略とは

著者:Kenta Fujii
アクトハウス卒業生。大手金融機関に新卒で入社するも11ヶ月で退職。その後はフリーランスのライターとして独立し、新規立ち上げのメディアに複数携わりながらキャリアを積んでいる。▶ セブ島のIT留学「アクトハウス」を詳しく見る

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第1回:大学生の就職活動は極めて難易度の高い自分探し
第2回:自由とはかけ離れたサラリーマンの3つのリスク
第3回:会社員のメリットは?実は魅力満載のサラリーマンというビジネス
第4回:会社に辞表を出して独立を決意するまでに考えた重要なこと
第5回:フリーランスとして独立し自由を得る為に考えた戦略とは
第6回:独立は簡単。さあ、会社に辞表を出して大海原へ飛び出そう
第7回:独立してフリーランスになる魅力とそのメリット
第8回:フリーランスになるデメリット

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