何をやるかより誰とやるか。将来の社長は知っておきたい「7つの鉄則」

何をやるかより誰とやるか

何をやるかより誰とやるか

ビジネスをスタートするとき。

最初に何を考えますか?

「何かアイディアはないか」
「一番最初って何すんだろ」
「手続きってどうやんだろ」
「みんなどうやってんだろ」
「資金はどうしよう」

たくさんの「わからない」が先に来てしまい、悩んでいるうちになんだか自分が頼りなくなり、そのまま曖昧になってしまう。

「独立したい」「現状を変えたい」「今年は勝負だ」と、気持ちばかりが先走り、地に足が着かないまま時間だけが過ぎてしまう。

いい事業アイディアを試行錯誤しても「これだ!」と、たどりつかない…。

そんなとき視点を変え、こんな考え方も持ってみましょう。

それは、

何をやるかより誰とやるか。

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それはひとつの「境地」

「何をやるかより誰とやるか」は、成功している起業家・事業家たちがたどり着く、ひとつの「境地」でもあります。オフィシャルサイトや代表インタビュー、書籍で語られているそれらを挙げてみましょう。

 

「何をするかより誰とするか」
面白法人カヤック(オフィシャルサイトより)

「何をやるか」ではなく「誰とやるか」
株式会社ビズリーチ:南壮一郎社長(ビズリーチニュースより)

「何をやるかより、誰と働くか」
ライフネット生命保険株式会社:岩瀬大輔社長(朝日新聞デジタルより)

 

今回はその「誰とやるか」、すなわち「ビジネス・パートナー」に話題を絞り、その重要性、また注意点もふくめ「7つ」の角度から見ていきます。

誰とやるかの「7つのポイント」

【1】 誰とやるかの重要性

1人では何もできません。できたとしても、知れています。

自分ひとりだけで成り立つビジネスには限界があり、また自分が倒れれば収入は途絶えていきます。

ビジネスを持続可能なステージへと成長させていくうえでは、必ず「助け合い」が必要になってきます。

それは起業間もない会社も同じ。

群雄割拠のマーケットのなかに新参者がわざわざ入っていくのだから、よほどの度胸と体力がなければ生き残るのは難しいものです。

その戦場のなかで勝ち続けるのに必要なのは最良の「ビジネス・パートナー」

ということは、自分も相手にとって最良の「ビジネス・パートナー」たることが必要になってきます。

自分も相手にとって最良の「ビジネス・パートナー」

【2】体は1つ・1日は24時間

「誰とやるか」の理由はシンプル。

体は1つ・1日は24時間しかないということ。つまり、ビジネスを軌道に乗せてスケールさせていくには「手分け」をする必要があります。

それは、一匹狼の職人が立ち上げる「飲食店」の場合も例外ではありません。

この時代、ちょっと味が良いくらいで土日も平日も客が通い続けてくれるでしょうか。競合店は無数に存在し、人気が出れば大手が恥ずかしげもなくマネして潰しにくることも珍しくありません。コンビニでも同じような商品がすぐに発売されてしまいます。

店舗で言えば、生き残るには店の内装やホームページ、広報宣伝、顧客リストやリピーター確保、風評の阻止から利益循環構造の形成まで、もちろんITやマーケティングの知見も必要になってきます。

そして最重要とも言える財務管理はもちろん、現場では従業員教育などのマネジメントも入ってくるでしょう。創業時のみならず、会社の業績が上がってくると楽しいことには変わりないものの、スーパーマンであってもこなせないタスクが日ごとに増えていくことを実感してきます。

「じゃあ、外注を雇えばいいんじゃない?」

そんな意見もあるでしょう。

しかしそれら全てを外注業者に依存していると、高い費用がかかるだけでなく、会社のピンチを乗り切れない可能性が出てきます。

外部の提携パートナー会社はニコニコしていますが、あなたの会社・店は「たくさんあるクライントのひとつ」にすぎません。面倒なことには巻き込まれたくはないから、手を抜くところは抜いているとも考えられます。未払いのコンサル料金は請求してきても、倒産の責任は取ってはくれないのです。なんでもアウトソース、というのはリスクが伴うことを理解しておきましょう。

あなたと同じように、事業を我が子のように考える、仕事を仕事と思わず楽しんでやるパートナーがいてくれたら…そのような事態を避けることができます。

最良のパートナーを探す

【3】人材アンテナを立てる

「でも、そんないい人は周りにいないよ」

こういった気持ちにもなってしまいます。

しかしすぐにあきらめてはいけません。人探しだって起業の醍醐味と割り切り、楽しみましょう。

まずもって人材探しとは、社長の大事な仕事であると自覚し、パートナー探しのアンテナを立て続けるのです。

どんな出逢いでも、それがたとえ、気まぐれで寄ったカフェの店員さんに対してさえも、どんな逸材に出会えるかわかりません。飲み会のときは、目立って話す人より、みんなの影でしっかりお勘定を計算し、クーポン券を駆使した割引で精算し出費を抑え、必要かどうかわからないけど領収書までもらっている人こそが実は堅実でバランスが良く、会社を共に支えてくれる人にピッタリかもしれません。それもこれも人材アンテナを立てていないことには、反応できないのです。

自分の友人の友人はどうでしょう。ビジネスマッチングのアプリ、シェアハウスの仲間、海外であればLinked in、まだまだFacebookも有効です。

人材探しは社長業の永遠のタスク。

「人材アンテナ」を立て続けるクセを持つのは、いわば起業家・事業家の始めの一歩です。

いつも人材アンテナを立てよう

【4】パートナー選びの3箇条

ビジネス・パートナー選びのポイントは3つです。

1. 信頼できること。
2. 自分と反対のスキルがあること。
3. 自分と異なる意見を持っていること。

仲の良い友人とのビジネスは難しいと言われています。しかし大事なのはそういった先入観を取っ払うこと。大切なのは、友人どうこうでなく、シンプルに、この3つにフォーカスしましょう。

あなたは人と話すことやアイディアを出すことは好きでも、お金のことは苦手だったりしませんか。プログラミングやデザインは好きでも、人見知りだったりしませんか。パートナーに依存するのはいけませんが、経営者になることは全てに万能になることではありません。そのプレッシャーは捨てましょう。

わかりやすい例で言うと、創業時のアップルもそうです。

スティーブ・ジョブズ(営業)とスティーブ・ウォズニアック(開発)の分業でした。

スティーブ・ジョブズ(営業)とスティーブ・ウォズニアック(開発)

両者は、最終的には袂を分かつことになりましたが、世界を変えたスタートアップのひとつであったと評価する人は多いでしょう。

しかしもし、

ジョブズと同じキャラの営業が2人で会社を始めたらー。プレゼンの演出ひとつとっても毎回ケンカとなり、話が進まないかもしれません。

ウォズニアックと同じ特技のエンジニアが2人で会社を始めたらー。ロゴも商品名もデザインもクールでなく、仕様はマニアックになりすぎ、パソコン初心者の心まではつかめなかったかもしれません。

同じような2人が会社を始めていたら、アップルは世界を獲れていたでしょうか。

ビジネス・パートナーは、あなたと反対の魅力を持った人物を探しましょう。

 

【5】面接「されている」

いわゆる起業家タイプの人は、多かれ少なかれ破天荒なもの。枠にハマることを嫌い、人生を自分のために使いたいと思っています。命や若さが有限であることにも敏感です。それ自体は、活発でとっても良いことだと思います。

しかしそれゆえに「俺が・私が」なタイプも多いのも事実。アイディアもやる気も野望も十分にあるもんだから、その行動は良くも悪くも一方的です。

その姿勢は「仕事に対する情熱」にはもってこいですが「ビジネス・パートナーを探すとき」には危険な要素になってきます。

それはパートナー側の視点から見れば、

「単にやりたくないことをやらせる人を探しているだけでは?」

「最終的に自分がおいしい思いをしたいんじゃない?」

「ようするにパシリが欲しいんでしょ?」

こんな風に見られかねません。もし純粋な思いでスカウトをしていても、パートナー側は至極冷静にあなたの一挙手一投足を見ています。そう、誰かをスカウトするとき、あなたは面接官ではないのです。

誰に会うときも、

面接されている

と気づいておきましょう。

あなたは「面接されている」

【6】アイディアは足し算で

ビジネスのアイディアがそこそこでも、それを一人で煮詰め「100%」まで高める必要はありません。50%程度のアイディアをいくつも持っておいて、あとはビジネス・パートナーと話し合うことが大切です。

先ほどの「パートナー選びの3箇条」にあった、

自分と異なる意見を持っていること

がここで意味を成してきます。あえて単純に書きますが、50+50のアイディアは100にちかくなります。異なる視点、異なるリスクヘッジを加味した100は、一人で考えてみた100よりも水漏れは少ないものです。50×50の大きな掛け算になる可能性も出てきます。

それでも実際には…事業は始まると予測不可能なことの連続。しかし、知恵を出し合ったプロセスがあるからこそ、またトラブルやピンチにも「異なった視点で多面的に対応」できるからこそ、賢く事態に対応できるのです。英断するのは社長でも、その直前までディスカッションがかわされます。

例えば、ひとつのビジネスモデルを永久に続けている会社は少ないもの。時代やトレンドを読みながら、特長や事業ドメインさえも変化させ、ニーズに呼応し生き残っています。IoTそしてA.I.の社会進出も当たり前になっている昨今、企業は変化をよぎなくされる、と言い換えることもできるでしょう。

最初のかたちにこだわず、お気に入りのアイディアやヒット商品にいつまでも未練を持たず、常に知恵を出し合い進化していくこと。これは、事業継続の宿命です。

最適なパートナーとの足し算は、想像以上の堅牢性を誇ります。ブランディングにマーケティング、財務状況によってやることは決まってきます。計画中毒にならず、勢いだけにエクスタシーを感じず冷静に。事業スタート時のアイディアは「いつかは変化していく」くらいの開き直りも大切です。

アイディアは足し算で作り上げる

【7】分業と丸投げを混同しない

パートナーと組むことが決まったら。そこからはなおさら慎重に。

分業ルールを守りましょう。任せきるのが怖くても、それはしなければなりません。大きな組織になればなるほど、です。いつまでも自分一人でやっていては、やりたがっていては、全てはあなたの想像力の範囲でストップしてしまいます。そして限界点に達したが最期、あとは堕ちていくだけです。

しかしそこで注意したいのは「分業と丸投げ」の混同

「任せている」
「信用してるから」
「あうんの呼吸なんで」

こんな言葉がふと、口をついて出てきたら「あぶない」という危機感を持ちましょう。

パートナーも万能ではない。
追い込まれているかもしれない。
なんで自分だけ苦しんでいるんだと思っているかもしれない。

あなたとパートナーの仲を引き裂こうと企む第三者も出てくるかもしれません。

分業と丸投げ、信頼と怠惰を混同せず、相手の仕事に興味とリスペクトを持ち続けましょう。

たいていムカつくときは、あなたも50%悪いことが多いものですよ。

パートナーあっての自分

何をやるかより誰とやるか

何をやるかより誰とやるか。

最良の「ビジネス・パートナー」を見つけることは、自分も相手にとって最良の「ビジネス・パートナー」たることです。

支援、思いやり、偶然を「必然」「自分の才能」「運がいい」と思っている人は失敗します。実は「自分だけが目立ちたい」と考えている人の行く果ては「孤立」。孤立してから、仲間の大切さに気づいても遅いのです。

アイディアを深め、アレンジし、時に失敗やピンチを共にできるビジネスのパートナー。「理想の世界」「理想の人生」に向かって事業を一緒に進めていける人物。この共生なくして成功はありません。

どんなスーパースターCEOでも、それは会社のアイコンとしての「役目」を果たしているだけのこと。もしあなたにその仕事がまわってきたら、調子に乗らず冷静に。しかしきっちりとその役を演じましょう。スポットライトを浴び終わったら舞い上がっていた自分をリセットし、仲間といつもと同じように話す。使うお金の量を急に変えたりせず、地に足をつけた賢い経営を実現し続けることが大切です。

総理大臣がすべてをやる内閣はなく、大統領がひとりで切り盛りする政府は存在しません。つまり社長は役職でなく「役割」なのです。

他者を意識し、他者を受け入れ、他者を尊敬する姿勢。

これが当たり前になってくると、世の中の風景がガラリと変わってきます。

●ビジネス・パートナー
●クライアント
●協業会社
●協業フリーランス
●家族
●恋人
●友人

ビジネスの本質は「人」にあり

会社を、ビジネスを、そして人生を支えてくれる人は、いつだって「自分以外の誰か」であること。

パートナーあっての自分であること。

ビジネスという得体の知れない言葉に肩肘を張らずにー。

感謝と尊敬をいつも心にたずさえて、目標に挑み続けましょう。その行動の積み重ねはやがて、最良のパートナーとの出逢いをもたらしてくれます。

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著者:アクトハウス代表 清宮 雄
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