20代を怠けるな。30歳になる前に知っておくべき「大人の話」。

0歳になる前に知っておくべきこと

知性という個性

日々、仕事を通して一流のビジネスパーソンに接見することがある。

そのなかでたびたび気付かされること。それは、事業を存続・成長させる「本物の経営者」や、流行やスタイルにながされない「仕事の内容」で勝負しているエグゼクティブ・クラスの人間は皆、

「知性」という個性

を持っているということだ。ややこしい話だが、個性はなくても「知性」があり、それがどっぷりと深みある個性に帰結している。

人間、「もって生まれた個性」では到底一生分はまかなえない。長くともそれは20代で枯渇し、30代からは「知性」が入れ替えで評価の対象となる。

ビジネスでは「知性」という個性が重要

年代別に見てみよう

わかりやすく、年代別に見てみよう。

 

◉10代 ⇒ たまたまリーダーシップがあるなど、生まれつきが「個性」とされる

◉20代 ⇒ 元気や勢い、時に生意気なことも「個性」とされる

◉30代以降 ⇒ 積み上げてきた「知性」が個性と評価される

 

つまり、20代までは元気の良さや勢いだけでギリギリ生きていける。なんとか「もって生まれた個性」で主役も張れる。見せかけだけの「会社代表」にもなれるだろう。そして起業で失敗しようが、ビジネスでヘマをしようが、仕事内容が多少荒いくらいでは、誰にも文句は言われない。なぜなら「若いから」「まだまだ荒削りだが」「でも仕事は早いから」と、世間では許容範囲で受け入れられるからだ。しかし、その周囲の対応にあぐらをかいていると、30代以降は「沈黙の恐怖」が待っていることを知っておかなければならない。

30歳を過ぎてなお、20代までの「勢い」だけで仕事をこなそうとすると、周囲の反応はこのように変わってくる。

「レベルが低すぎる」

失敗しても笑って許された20代とは一気に状況が変わり、ミクロ単位のミスさえ命取り。静かに、そして笑顔で、少しづつ距離を置かれ始める。当人が気づきようのない絶妙な距離感で、疎外されていく。そう、30歳を超えたその日から、いきなり「本格派のビジネスパーソン」としてのクオリティを、突然、求められるのだ。その審判の日を余裕を持って迎えられるだけのストック、つまり「積み上げてきた経験」があるか。何の前触れもなく世間から「無言で問われ始める」ことを、知っておこう。

30代からが本当の勝負

「才能」というまやかし

そしてもうひとつ気をつけなければならないこと、それは「才能」という言葉だ。これは実社会では「幻想」であると、早い段階で認識すべきだろう。はっきり言おう。見渡すかぎりのレッドオーシャンが広がるビジネスフィールドでは、たとえ才能があったとしても、決して生き残れない。信頼できるのは積み上げてきたナレッジ、すなわち「知性」だけだ。戦場のビジネス社会では、まさか実際に馬に乗り、剣を振り上げ、お互いに血を流しあうわけではない。目には見えない「知性」の攻防戦を制した者が、マーケットを制するのである。例えプロセスで負けていたとしても、最後に勝てば、勝利を収めたことになる。

しかし「知性」とはもちろん、一朝一夕に獲得できるものではない。これは「20代のうちに3つの積み上げ」をしてきた者にだけ、舞い降りてくるギフトなのだ。ではその「3つの積み上げ」とはなんだろう?

20代ですべき「3つの積み上げ」

1. 「行動」の積み上げ
「いかに実行してきたか」「いかに失敗してきたか」「いかに地獄を見てきたか」

2. 「知識」の積み上げ
「いかに本を読んできたか(※ネットサーフィンの量ではなく書籍)」「いかに人に会ってきたか」「いかに討論してきたか」

3. 「態度」の積み上げ
「いかに素直だったか」「いかに嘘がなかったか」「いかに正しかったか」

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この三方向での「積み上げ」をしてきた者だけが、人間の幅、すなわち「知性」の基盤を形成できる。どれかひとつが突出していても、圧倒的に足りない。この3つをがむしゃらに同時進行してこそ、ようやく30代から始まる超本格的な闘争のなかで、有無を言わせぬ「個性」を醸し出すことができるのだ。20代でいきなり大金持ちを目指すんじゃない。できない自分を認め、苦しい一歩を踏み出そう。へこたれそうになっても、折れそうになっても、死にたくなっても、絶対に「適当に生きて」はいけない。その感覚、そのくやしい思いはやがて太い幹へと成長し、年輪を重ねてくれるからだ。

例えば、地球を動かしてきた世界企業のCEOたちはどうだろう。やはり彼らには、地獄を通過してきた「凄み」がみなぎっている。

12人のCEOたちの言葉

では最後に、その歴史をつくり上げてきた世界の「12人のCEOたちの言葉」から「知性」を垣間見てみよう。決して順風満帆でなく、あらゆる修羅場をくぐり抜けて来たからこそ、そこには一切の無駄がなく、また寸分の隙もない。偉そうに誰かが話す長い講釈よりも、この短く含蓄ある言葉が閃光を放っているのは、決して才能や個性という薄っぺらいレベルにはない「積み上げてきた知性」があるからに他ならない。

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《12人のCEOたちの言葉》

◉稲盛 和夫(Kyosera)
「あらゆる事象は心の反映である」

◉スティーブ・ジョブズ(Apple)
「キャリアではない。私の人生なんだ」

◉孫 正義(Softbank)
「退却には攻撃の10倍勇気がいる」

◉トニー・シェイ(Zappos)
「リーダーとは建築家である」

◉松下 幸之助(PANASONIC)
「万策尽きたと思うな」

◉ジェフ・ベゾス(Amazon)
「失敗を覚悟すると心は軽くなる」

◉本田 宗一郎(HONDA)
「思想こそが技術を生む母体」

◉マーク・ザッカーバーグ(Facebook)
「リスクは一切のリスクをとらないこと」

◉岩田 聡(Nintendo)
「同じものを出したらあかん」

◉ニック・ウッドマン(Go Pro)
「一夜ではない。13年かかっている」

◉柳井 正(Uniqlo)
「終点はない」

◉ラリー・ペイジ(Google)
「不可能に対し健全な疑念を持て」

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「知性」とは積み重ねであり、努力であり、気付きであり、それはやがて「武器」となり、最後はその人の個性に還ってくる。

すなわち個性とは「知性」の時代である。学び、積み上げ、苦しみ、そしてあきらめかけた頃に、やっと「自分」が形成され始めるのだ。だから絶対に、20代を怠けてはいけない。

 
著者:清宮 雄(アクトハウス代表 )

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